新型コロナ、高齢者の致死率が低下 治療法の確立、日本人の自然免疫の向上が原因か
「日本の感染者数で医療崩壊するんですか」
医療の逼迫が叫ばれ、東京などで飲食店への時短要請も始まった。しかし感染のピークはすでに過ぎ、ベッド自体には余裕があるので、政府が本気を出しさえすれば医療が崩壊するはずもないのだ。専門家に牛耳られ、演出された医療崩壊。これはもはや人災である。
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東京、大阪、愛知、北海道の4都道府県で飲食店の時短営業が始まった。東京都は11月28日から12月17日までの20日間、営業時間を朝5時から夜10時にかぎるように要請し、全面的に協力すれば、一律40万円を支払うという。
師走が飲食店にとって書き入れどきであるのは、周知の通り。その時期に一部自粛を要求されるくらいだから、状況はよほど切迫している、と多くの人は受け取るだろう。では、なにが差し迫っているのか。
東京都の小池百合子知事は、時短要請を発表した11月25日の会見で、「都民の命を守るために手段を尽くして、重症化を防いで、医療崩壊をなんとしても回避しなければならない」と訴えた。ほかの知事たちの主張も概ね同様で、いま人の動きを止めておかなければ医療崩壊してしまう、というのが時短要請の根拠なのである。
だが、爆笑問題の太田光は11月29日、MCを務めるTBS「サンデージャポン」で、こう疑問を口にした。「イタリアやアメリカはあの状態で医療崩壊しているんですかってこと。全然けた違い。日本は設備も整っているのに、日本の感染者数で医療崩壊するんですか、ってことをちゃんと説明する人がいない」。
それは、多くの日本人の率直な疑問と重なるのではないだろうか。結論を先に言えば、いまの日本の感染状況で医療崩壊するとしたら、どうかしている。要は、医療側の受け入れ態勢を整えずに、飲食店に尻拭いを強いている、と言っても過言ではない状況である。
「時短には応じませんね」
強いられた側は、たとえば、東京都新宿区にあるバーの店主に聞くと、
「うちは常連さんで成り立っていて、2軒目、3軒目のお客さんが流れてくる店。22時以降は閉めてしまったら、まったく話になりません。もう時短には応じませんね。バイトの子たちにもお金を出さなきゃいけないのに、40万円では1日2万円にしかならない。ただ、通常営業にしても夜の客足が遠のくでしょうから、大きな痛手です」
と、半ばあきらめ顔である。やはり新宿区内の繁華街にある居酒屋の店主の表情も深刻だ。
「前回の時短要請までは、周囲の店やお客さんの同調圧力が高かったので、やむなく従いましたが、もう従いません。12月に売り上げが立たないと廃業を考えなければいけなくなります。うちの周囲も、もう何軒も飲食店が潰れていますが、他人事ではありません」
東京商工リサーチの調査では、今年1月から10月に1千万円以上の負債を抱えて倒産した飲食店は、全国で730件に上り、過去最多だという。この数字は昨年同月を約4割上回る2153人に達した10月の自殺者数とも、無縁ではあるまい。「命を守るために」(小池知事)と言われれば逆らいがたいが、新型コロナウイルスだけを注視せず、全体を俯瞰すれば、むしろ守られない命の存在に気づかされるのである。
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