日テレ「幸せ!ボンビーガール」は今田耕司投入でも大ピンチ 消えたMCと演出に原因
「日常」にこだわる
そんな経歴もあってか、記事(中島優氏の署名原稿)で、「ボンビーガール」に共感を持つことも少なくなかったと語っている。
《不思議なもので、明日のお金がない中、コインランドリーで洗濯を回していたときの感情が、当時から相当時間が経っているはずなのに、すごくリアルに思い出せるんですよ。そこから、「そういう気持ちの人が見たときに、元気が出るものはなんだろう」と思いながら番組を作っています》
そして「ボンビーガール」では、徹底して出演者の“日常”にこだわっていると語っている。
《番組で見せたいのは彼女たちの日常。トイレットペーパーをどこで買うのかとか、収納する場所をどうしようとか、どちらかというと「ケ」を見せたい》
だが、今年に入って「ボンビーガール」が低迷している理由に、清水氏が打ち出した“原点”が継承されていない可能性があるという。
「前提条件として、一部のネットメディアは外部要因を指摘しています。今年は新型コロナで『報道ステーション』(テレビ朝日系列・平日・21:54)の視聴率が好調ですし、TBSの火曜ドラマも『私の家政夫ナギサさん』(21:00・7~9月)がヒットしました」(前出のテレビ担当記者)
視聴率は回復?
他局に視聴率を食われたという点はある。しかし、視聴者が求める番組イメージと、実際のオンエア内容が、最近、乖離しているようなのだ。
「コロナ禍で素人の出演者が集まらないのかもしれませんが、今年は芸能人の卵や、高い人気を誇る韓国人の男性歌手が登場したり、日本人のボンビーガールがソウルの物件に住む姿が放送されたりしました。
SNSでは、『昔のように普通の女性が、東京の物件を探すから面白いのに』という声が散見されます。同じ感想を持つ人はかなりの数にのぼるのではないでしょうか」(同・記者)
前出の日テレ関係者は「迷走の原点は、山口さんの降板から始まったと思います」と振り返る。
「やはり後任のMCを決めなかったのは、問題だったと思います。それでも視聴率が落ちなかったのは、清水さんが日テレでも3本の指に入る名演出家だからです。
『志村どうぶつ園』も企画し、『鉄腕!DASH!!』立て直しも成功させ、今夏は『THE MUSIC DAY 人はなぜ歌うのか?』の総合演出も担当しました」
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