創価学会映画「人間革命」が「日本映画専門チャンネル」の“超大作”に 選出は妥当か

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 日本映画放送が運営する「日本映画専門チャンネル」の宣伝が話題だ。11月14日付の読売新聞と朝日新聞の朝刊に掲載されたのは一面のフルカラー広告。

〈本日よる7時から5ヶ月にわたり、日本映画の超大作を最高画質でお届けします。〉との宣伝文句の下には、1973年に創価学会が制作した「人間革命」というタイトルが。

 配給会社の関係者が言う。

「続くラインナップには、丹波哲郎が主演した『砂の器』をはじめ、高倉健主演の『八甲田山』や吉永小百合が出演した『動乱』も。それを差し置いて、創価学会の池田大作名誉会長が書いた自伝的小説が原作の作品を“超大作”とは……」

 そこで広告主の日本映画放送に見解を問うと、

「本作品のキャスト、スタッフ、製作費、当時の興行における成績・観客動員等を鑑みると“日本映画の超大作”と言える作品と考えました」(広報宣伝部)

 創価学会や関係者からの働きかけの有無については「一切ない」と否定した。

 が、ジャーナリストの乙骨正生氏は指摘する。

「会員からの浄財を原資として、創価学会の系列会社が布教を企図して製作した単なる宗教的プロパガンダ映画に過ぎません。純粋な娯楽作品ではない以上扱いは慎重であるべきで、聖教新聞ならいざ知らず、こういう広告を引き受ける新聞社も見識が問われますね」

 この作品を待ちわびる、特定の人には効果的かもしれないが。

週刊新潮 2020年12月3日号掲載

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