「白鵬」「鶴竜」に横審が最後通牒 ズル休みと言われてしまう美学なき横綱の胸の内

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鶴竜は“腰砕け”

 鶴竜はどうか。

 ベテラン記者は、今年の7月場所初日、遠藤に腰砕けで敗れたことに注目する。

「鶴竜は遠藤と四つに組んだ時、裾払いを行いました。右足で遠藤の左足を払おうとしたところ、遠藤が左足を引いたので、鶴竜の右足が空を切り、バランスを崩して倒れてしまったのです。腰砕けです。これは、もっとも惨めな負け方です。1955年に“腰砕け”が決まり手になって以来、横綱や大関など、腰砕けで負けた力士は鶴竜が初めてです。もはや、相撲を取れる身体ではありません」(同)

 この取組で、右肘靭帯を損傷。2日目から休場した。

「右肘だけでなく腰痛も併発し、9月場所と11月場所を全休しています。彼はもはや満足な稽古もできず、身体はガタガタですね。横綱ではなくて、完全に平幕の相撲になっています」(同)

 では、なぜ引退しないのか。

「彼も休場して横綱を長く務めたい。白鵬を真似ているんでしょう。鶴竜は引退後、年寄株を取得するために日本国籍を申請中です。帰化審査は厳しく、承認されるのは早くて2021年と言われていますからね」(同)

 そもそも横綱とは、何度も休業してまでズルズルと続けるものではないはずだ。

「栃錦(横綱在位6年)は、『横綱は桜の花が散る如く、惜しまれながら引退するのが美学』と言っていました。若手の力を感じるようになったら、ぱっと身を引く。そして、後輩の育成に専念する。きれいな形で辞めなきゃ横綱ではありません。白鵬や鶴竜には、日本人が好む土俵の美学がありませんね」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年12月1日掲載

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