「写真集」発売 髄膜腫を患い、手術を受けた「関ジャニ∞・安田章大」の「悟り方」

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堂本剛と重なる部分

 堂本剛が「自分をどこかで壊しながらこの世界にいる感じだった」(*6)と語るのと、安田が「アイドル像っていうものに対して頑張って応えようとしてきた結果、自分自身の首を締めてしまっていた」(*5)と、無理をしていた日々を振り返るのにも重なるものがある。

 もちろん“病気”と大きく括るにはまた種類が異なるものではあるが、堂本剛が2003年にパニック障害と闘病中であることを告白、2017年に突発性難聴を患い、今も自由に活動できているとは言い難い日々が続いていることも頭をよぎる。

 堂本剛自身も「僕も身体を患ったり、心を患ったりしながら生きてきてますけど」として、安田のことを「彼も本当に大変な中、生きてきてるなって思う」と語っている(*7)。

 そして共に痛みを抱えながら生きているからなのか「汚くもがいているくらいのほうが臭くていいなって。僕は臭いほうが綺麗だなって思っちゃうから」(*8)という安田と、「愛せる傷だってあるはずだ」(*9)という堂本は、一見マイナスに見える事象に美しさを見出そうとする感覚も共通している。

違和感と愛

 堂本剛は32歳だった2011年に、「10代の子がアイドルと呼ばれて夢を売るのは日本を盛り上げるためにもいいことだと思うんですけど」と自分が通ってきた道も肯定した上で、「時を重ねて大人になった僕たちはメッセージを持っていなければいけない」(*10)と、アイドルが年齢を重ねることでの役割の変化を説いていた。

 その意味では安田も“大人のアイドル”の仲間入りをしたのかもしれない。

 もちろん、堂本剛自身も今に至るまでメッセージを発し続けているが、そこにさらにメッセージを持った仲間が加わったようにも思える。

 とはいえ、それは“アイドル界の反逆児”といった類のものではない。

 現在の安田の年齢と近い34歳のときの堂本剛は「僕がいまここにいられるのはやっぱりジャニーズのおかげであって。そこに対してルール違反になることはしようと思ってないんです」(*11)と語っていた。

「アイドル」への違和感はあれど「ジャニーズ」への愛はある。

自分を見出してくれた人と場所への恩を表明し続けているのも共通したところである。

 この数年、2人の間には交流があるようで堂本剛は安田章大のことを「後輩ですけど、頼もしいなと思うし、心配だなと思う部分もあるけれども、すごく前向きで明るく、まっすぐ生きてるから偉いな、なんていつも思ってます」(*7)と語っている。

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