“フェミニスト大統領”文在寅 女性の人権向上に全く役立たずな「これだけの事例」
暴露された防犯カメラの映像
姜至奐氏が判決に不服を申し立てて上告公判が行われていた最中の今年8月、芸能・スポーツ専門メディアが姜氏の自宅に設置された防犯カメラの映像を報道した。
防犯カメラは、彼女らと姜氏が一緒に酒を飲んでプールで泳ぎ、姜氏が酒に酔って倒れそうになると、両側から抱えて部屋に移動した姿を捉えていた。
彼女たちはまた、姜氏が寝ている間にシャワーを浴びて、Tシャツに下半身は下着だけという格好で、家中を歩き回っていた。
また、被害女性の身体から姜氏の体液が発見されなかったことが明らかになり、「姜至奐は無罪」という世論が形成されたが、11月5日、韓国最高裁は有罪判決を言い渡している。
「被害者が犯行当時に感じた感情を具体的かつ一貫して供述した」というのが理由で、最高裁は、防犯カメラの映像を最後まで証拠として採択しなかった。
もし姜氏が酒を飲む前から音声を録音していれば、無罪の有力な証拠になっただろうが、先に触れた姜仙祐議員が発議した法案が可決されれば、その有力な証拠を記録する行為でさえ、3年以下の懲役になる。
全世界で「MeToo(ミートゥー)運動」が拡散した2018年、文大統領の側近で共に民主党の次期有力大統領候補の一人に挙げられていた安煕正(アン・ヒジョン)前忠清南道知事の女性秘書がテレビニュースの生中継に出演し、「安熙正から婦女暴行を受けた」と告白した。
安前知事は即刻、知事職を追われ、懲役3年6カ月の有罪判決を受けて現在刑務所に収監されている。
彼は「婦女暴行ではなく不倫だった」と主張し続けたが、韓国最高裁は被害女性の態度と陳述に信憑性があると判断した。
保守野党には、MeToo運動の加害者と名指しされた政治家は一人もいないが、与党・共に民主党はセクハラ加害者が続出した。
与党のセクハラ案件に口をつぐむ
今年4月、文大統領の側近だった民主党所属の呉巨敦(オ・ゴドン)前釜山市長が女性補佐官にセクハラ行為をした疑いで市長職を辞任、検察の取り調べを受けた。
7月には、長年、文大統領とともに人権弁護士として活動した朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル特別市長が秘書からセクハラの疑いで告訴され、山に登って自ら命を絶っている。
朴前市長は被害女性に不適切なスキンシップを行い、わいせつな写真を送るなど、頻繁にセクハラ行為を行っていたことが明らかになった。
韓国内で初のセクハラ裁判で弁論した人権派弁護士にとって皮肉で醜悪な末路だったと言えるだろう。
これらの件について、フェミニスト大統領になると公言した文大統領が謝罪することはなく、恥知らずという国民の声も聞き流すばかりだった。
韓国のリサーチ専門機関「韓国ギャラップ」の調査によると、今年9月末時点で文大統領の19-29歳男性の支持率は27%だったが、同年齢の女性の支持率は51%に達していた。
文政権のフェミニズム政策が、男女間の分断や葛藤を引き起こした可能性が指摘されるゆえんだ。
フェミニスト大統領を自任する一方で側近たちがセクハラ・スキャンダルを起こしているにもかかわらず、20代の女性たちの51%が文大統領を支持している現実に“一体なぜ?”と問いかけたくなる人は少なくないだろう。
韓国人女性がフェミニスト大統領を支持しようが、男性が性関係時に音声を録音して刑事処罰を受けようが、日本人が韓国の花蛇にだまされて被害に遭わない限り、日本とはもちろん関係ないことかもしれない。
しかし、2018年の3・1独立運動記念式以降、元朝鮮人徴用工と慰安婦問題を「反人倫的な人権犯罪行為」と述べ、「日本は人類普遍の良心と歴史の真実と正義に向き合うべきだ」と、日本の反省を云々してきたのは、他ならぬ文在寅大統領である。
男性はもちろん、女性たちの人権をどれほど尊重しているのかもまた、問われるべきだろう。
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