“フェミニスト大統領”文在寅 女性の人権向上に全く役立たずな「これだけの事例」
「共に民主党」は「共にセクハラ党」と揶揄され
「フェミニスト大統領になる」――。2017年2月当時、「共に民主党」の文在寅・第19代大統領候補は、女性の雇用や育児休職制度の拡大など、女性の地位と人権を向上させる“フェミニズム公約”を発表。20代女性の56%、30代は59%、40代は50%など、20-40代の女性有権者から55%の支持を得て、大統領に当選した。「共に民主党」も「フェミ政党」を宣言して、文大統領の公約に後押ししたのだった。
あれから4年、民主党は各種のスキャンダルで「共にセクハラ党」などという嘲弄を受け、民主主義国家にありえない政策を立てるなど、“自称”フェニミスト大統領の顔に泥を塗っているのは確かだ。
文大統領と共に民主党のフェミニズム政策は、男性の人権を不当に失墜させて、男女の葛藤を助長したのみならず、女性の人権向上にも役立たないという批判を受けている。
“人権派弁護士”出身の肩書で政界入りし、フェミニストを自称して女性有権者の心を動かし大統領に当選した文大統領。日本に対しても「人権を尊重せよ」と大言壮語して支持率を引き上げた経緯があるが、いったい何があったのだろうか。
11月19日、共に民主党所属の姜仙祐(カン・ソンウ)国会議員が、性関係時に相手の同意なしに音声を録音した際、性的暴行犯罪として3年以下の懲役または3000万ウォンの罰金刑に処するという法案を発議し、男性の反発が高まっている(同性からの性犯罪などについても異性からのものと同様に扱われるが、差別意識が極めて強いため顕在化する例はまれである)。
同法案は女性にとても有利だからというだけではなく、無罪の男性を犯罪者にする可能性があるという。
韓国では性関係時、相手の同意なしに映像を撮影すると性的暴行犯罪で処罰を受けるが、盗聴は別として、自身の声が主体なら相手の同意なしに「密かに録音」をしても違法ではない。
「身を守るための録音」が不法行為に
共に民主党国会議員が発議した法案は、合法の「密かに録音」を性関係に限って「不法映像撮影」と同様に扱い、3年の懲役刑に処する内容だ。
男性がクラブで会った女性に好感を抱いて、ホテルで一夜を過ごした後、女性が「酒に酔って、男性から乱暴された」と警察に通報する例がある。
韓国では金目当てで男性に接近して「結婚詐欺」や「芸能詐欺」を犯す女性を “花蛇(コッベム)”と呼んでいる。
男性が “花蛇”ではないかという疑念から、証拠を残すため2人の会話を密かに録音しても現在は合法だ。
むしろ冤罪予防と花蛇から自分を守る賢明な対処といえるが、共に民主党議員が発議した法案では違法とされる。
男性は最小限の自己防衛すらできなくなり、花蛇に出会ってしまったら途方にくれるしかないということになる。
“フェミニスト大統領”を自任する文在寅政権発足以降、葛藤を助長する共に民主党の法案発議に驚かされることはなくなった。
韓国の裁判所は、性犯罪事件で女性優位の判決が続いている。
被害者となった女性の主張は最大限重視して反映されるべきだが、一方で「疑わしきは罰せず」もまた、法の大事な原則であろう。
しかし、この大前提を軽視して、女性の「一貫した陳述」のみを証拠に採用し、無実を主張する男性に有罪判決を下す例が多くなっている。
日本でも知られている俳優の姜至奐(カン・ジファン)氏は、韓国最高裁判所から婦女暴行·セクハラ容疑で有罪判決を受けた。
コトの発端は、昨年7月、姜至奐氏の自宅で一緒に酒を飲んだとされる女性スタッフ2人が、姜氏から乱暴されたと警察に通報したことだ。
目覚めた直後に取り調べを受けた姜氏は「全く覚えていない」と容疑を否認したが、拘束起訴され、女性らに巨額の慰謝料を支払い、懲役刑が下された。
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