気品と妖艶で幅広いキャラクターを演じ分けた俳優「平幹二朗」を振り返る

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 ペリー荻野が出会った時代劇の100人。第2回は、平幹二朗(1933~2016)だ。

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「大丈夫! いっしょに仕事して平さんのこと嫌いになる人いないから」

 十数年前、初めて舞台の仕事でご本人にインタビューすることになった際、仲のいいスタッフがにこにこと私に言ってくれた言葉である。私としては、一番最初に記憶に残る時代劇が、幼稚園時代に観た「三匹の侍」(フジテレビ:1963~1969年)で、二十歳前に平幹二朗×太地喜和子主演、蜷川幸雄演出の「近松心中物語」を観劇して衝撃を受け、近松を研究テーマにしてしまったという事情がある。...

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