「家政婦のミタ」チーム再結集でも柴咲コウ「35歳の少女」は低迷 新型コロナに矛先

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コロナ禍に負けた

「よく作られたドラマですが、あまりにも救いがない。俳優陣も柴咲はじめ、鈴木の笑顔を出さず闇を抱えた毒母ぶりも悪くない。しかし、重すぎて見ていて沈鬱な気持ちになってしまう」

 それは遊川脚本では定番とも言えるが、

「やはり新型コロナの影響が大きいのではないでしょうか。コロナ禍で外出や娯楽が規制され、視聴者は抑圧された気持ちでいるわけです。それを解き放つのが、ドラマの役割のひとつです。『半沢直樹』はコロナお構いなしの濃厚接触と、顔芸、そして勧善懲悪の極致で、視聴者をスッキリさせました。『私の家政夫ナギサさん』(TBS、主演・多部未華子、最高視聴率19・6%)は、荒んだ気持ちと生活に優しく寄り添い、ホッとさせてくれました。ところが、『35歳の少女』の場合、出演者たちは荒んでいく一方です。彼女を含め、周りのほとんどが失業していくのは、この時期、救いがなさ過ぎます。柴咲の社会への不適合さは、介護者を家族に抱えている人など、身につまされてしまうところもあるかもしれません。ドラマを見た視聴者は、逆に輪をかけてしんどい気持ちになってしまいます」

 このご時世には辛いドラマということらしい。

「15年に放送された柴咲主演の『○○妻』(日テレ)もこのチームでしたが、平均視聴率は14・3%。対して『35歳』の世帯7・9%、さらに個人視聴率3・9%は言い訳もできない数字です」

 21日の第7話では、坂口と同棲するようになった柴咲はアルバイトを始める。身も心も35歳となった彼女だが、その言動は忖度なしの正論責めで、そのためバイトもクビに。自分をお荷物扱いしてきた家族に説教もするようになり、さらに坂口との同棲も解消……と見所も増え、一気に佳境に入った。

「遊川作品は、終盤に数字を上げていくことが多い。ただ、この日は、プロ野球の日本シリーズ第1戦が延長したため、番組のスタートは1時間遅れました。これまでも、このくらい展開が早く、毎週、少しでも希望が持てる終わり方ができれば、ここまで落ちなかったと思いますけどね。はたして、ここからどのくらい巻き返せるかどうか」

 第8話の予告編は、ウエディングドレス姿の柴咲がいたけれど……。

週刊新潮WEB取材班

2020年11月23日掲載

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