【ブックハンティング】「怒り」を仕組む情報工作「手法と恐怖」
2020年アメリカ大統領選で民主党ジョー・バイデン氏の勝利が判明しても、「バイデンは不正投票により当選した」「票を正しく数えればトランプが勝つ」というインターネット上の主張が止まらない。フェイスブックやツイッター、ユーチューブなどのソーシャルメディアを舞台に、現地アメリカだけでなく日本語のネット空間でもこうした声があふれる。
それはあたかも、第2次世界大戦後、南米の日本人社会で敗戦を信じず日本は戦争に勝ったと主張した「勝ち組」の人々のようだ。75年前、海外情報が極度に乏しかった時代なら分からなくもない。...