「韓国製」の詐称はお家芸 「文大統領」がプッシュするドローンタクシーも外国に依存
「日本依存から脱皮」と沸き立ったが
ハンファシステムは韓国陸軍のミサイル戦力や起動部隊、特殊任務旅団、個人先端戦闘システムなど、ドローンとロボットを活用した有人・無人の戦闘システムを研究している。
昨年7月から米国オーバーエアと共同でドローンタクシーの開発に着手、今年7月には韓国空港公社と統合監視・管制・航路運航・離着陸施設・搭乗サービス関連技術を共同で開発する業務協約を締結した。
ハンファシステムは「K-ドローン管制システム」の会場で、ドローンタクシー「バタフライ」の3分の1サイズの模型を公開した。
「バタフライ」は26年の商用化を目標に掲げている。
現代自動車も米国の「ウーバー」と共同で開発を進めており、貨物運送用無人機は26年、有人ドローンは28年の商用化を目指している。
いずれも国土部が試験運行の開始を目論む2025年には間に合わず、開発が延びると、本格運用を目指す28年にも間に合わない。
仮に予定通りに開発が進んだとしても認証を得るまでさらに時間がかかる可能性は大きい。
韓国政府は今後、公共機関が新規に購入するドローンの7割以上を韓国製品とし、22年には国産比率を67%に引き上げる目標を掲げている。
現在、半数近くが国産だと豪語するが、中国製部品を韓国で組み立てたドローンも「韓国製」と呼んでいる。
2004年、韓国はフランスの技術を導入し、高速鉄道KTXを開業した。
フランスのTGVをベースとする車両を輸入したほか、輸入した部品で組み立てた自称「国産」車両を製造した。
また昨年10月15日、韓国メディアは、LGディスプレイがフッ化水素を加工したエッチングガスを100%国産化したという発表を受けて「日本政府の輸出規制から100日余りで日本依存から脱皮」と沸き立った。
果たして、韓国製ドローンは安全なのだろうか
しかしそれも、日本から輸入していた最終製品を、物流効率化のため日本の素材を輸入して韓国内で加工する方式に切り替えただけだった。
サムスンのスマートフォン「ギャラクシー」も、主要部品の多くが日本メーカー製だ。
韓国政府は来年以降、ソフトウェアを含む核心部品を国内で製作したドローンのみ韓国製として認証する方針だ。
しかし、ハンファシステムと現代自動車は有人ドローンの開発を米国企業と共同で進めており、完成の目処が立った暁には“韓国製”の基準を変えるかもしれない。
伝家の宝刀を抜くまでもないお家芸だ。
果たして、韓国製ドローンは安全なのだろうか。
韓国はIT先進国で、人材不足に悩まされる日本企業もIT分野を中心に韓国人を採用している。
韓国の地下鉄事故は茶飯事だが、無人運転路線で大きな事故は起きていない。
韓国史上最大の海難事故であるセウォル号沈没から2週間余り経過した14年5月2日、ソウル地下鉄2号線で追突事故が発生し、249人が病院に搬送された。
今年6月11日にも地下鉄4号線上渓駅に停車していた列車に回送列車が追突。
16年には5号線金浦空港駅で30代の男性が列車とホームの間に挟まって死亡、今年9月7日には1号線で80代の男性が死亡し、11月5日には作業車が脱線するなど、人災事故は頻繁に起きている。
一方、無人運行路線の新盆唐線はレール工事の欠陥や電力を供給する電線トラブルが数回発生し、議政府軽電鉄も雪氷等で数回停止しているものの、無人運行に起因する事故やトラブルは起きていない。
米国企業と共同で開発するドローンタクシーは、少なくとも有人飛行よりは安全かもしれない。正しく運用すればだが。
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