視聴者を笑わせるため? NHK「ワシントン支局」記者、カツラ中継の波紋

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説明責任くらい果たせ

 栗原記者は視聴者を笑わせたかったのだろうか。民放関係者は言う。

「ただ、エース記者なんでしょ。ひょっとして、言葉では伝えられない何かを訴えようとしていたなんて、うがち過ぎですかね。カツラになぞらえて、トランプの暴露本はフェイクだ、とか」

 こんな見方もある。

「ヘンなカツラを被った報道番組と言えば、かつて大泉洋を輩出した『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)で、オーストラリアロケの際、現地で奇妙なカツラを被ったアナウンサーの番組を紹介したことがありました。彼の世代なら、あの『どうでしょう』は見ていたでしょうからね。番組でのカツラも奇妙な七三分けだったような……」

 とはいえ、NHKの報道番組である。

「民放のバラエティならともかく、報道番組でなんでこんなことをしたんでしょう。ましてや、視聴者の受信料で賄われているNHKですからね。NHKのガイドラインには、〈放送は、常に品位と節度を心がけ、視聴者に不快感や苦痛を与える内容、場面は避ける〉とある。なにより今、NHKは、公共放送としての重要性を強調しつつ、全世帯から受信料を徴収するために、テレビ設置届け出の義務化を求めている真っ最中です。ふざけたことをやっている場合ではないでしょう」

 果たして、真相はどうだったのか、NHKに尋ねてみた。

 質問状送付から7時間を経て、NHKから返ってきた答えがこれだ。

〈ご質問には、お答えしかねます。〉(NHK広報局)

 放送法第27条にはこうある。

〈協会は、その業務に関して申出のあつた苦情その他の意見については、適切かつ迅速にこれを処理しなければならない。〉

週刊新潮WEB取材班

2020年11月13日掲載

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