失政を覆い隠すために日本を利用した「文在寅」 国際的な孤立、社会の分断
日韓の葛藤から始まり、社会全般に広がった嫌悪
韓国はかつて経験したことがない混乱の時代を過ごしている。安定的な社会構造を維持してきたが、文在寅政権発足以後、失業率が4%以上にまで跳ね上がるなど、不安がますます大きくなっている。
もちろんそれは国際関係も同様だ。文在寅大統領の対北朝鮮政策や対外政策から「国際的な孤立」が懸念されており、なかでも日本と韓国の関係は建国以来最悪で、過度なポピュリズムと税金の浪費も大きな問題を引き起こしている。
友好国と呼ばれてきた日本と米国に対する韓国政府の態度は最悪だ。
韓国は米国と日本の助けで経済成長を成し遂げた。特に国防、経済、産業で、多くの恩恵を受けたが、文在寅大統領と「共に民主党」は、友好関係を崩壊させた。
多くの問題が露呈した文在寅政府は、失政を覆い隠すために日本を利用した。
その代表的な例が「NO JAPANキャンペーン」だ。
40歳以上の「共に民主党」に追従する世代を中心に広がって、手の施しようがないほど大きくなった。
誰かが収拾しなければならないが、日本と韓国の関係を以前のように戻すことは難しいだろう。
文在寅政府は、世代間の葛藤も拡大させた。
50歳代で80年代に学生運動を経験した60年代生まれのいわゆる「586世代」は、「共に民主党」に追従し、その考えを無条件に正しいと主張する。
60代など上の世代や下の世代との利害関係がぶつかり合い、世代間の葛藤が広がっている。
「586世代」の子世代は当初は影響を受けたが、いまは文在寅追従派と反対派に分かれている。
韓国の失業率が4%以上となった現在、文在寅を選んだ20代と30代の多くが文在寅に背を向けているのだ。
「企業役員の50%を女性とする」方針を掲げて分断を生む
政府の女性政策も葛藤を生み出している。
フェミニストを自任する大統領を前面に押し出して、若い女性の支持を受けてはいるが、文在寅政府の女性政策は荒唐無稽で非常識だ。
韓国女性部は企業役員の50%を女性とする方針を掲げ、また警察や消防の職員採用でも女性を優遇する政策を打ち出したが、性平等どころか、女性が社会的被害者になる結果となっている。
韓国社会で静かだったフェミニストらは文在寅政権誕生から無理難題を言い続け、ニュージーランドを除くと韓国にのみ存在するという女性部は横暴な振る舞いを続けている。
おかげでインターネットには、感情的で理性の欠片も見られない「女だから」という言葉が溢れている。
大企業の女性役員は、企業役員に女性を割り当てる方針に対し、「会社に必要な人材は性別を問わない。強制的な割り当てはむしろ副作用を生む」と話している。
新型コロナウイルスが拡散するなか、文在寅政権は医師と看護士の不和を生んだ。
医療スタッフが不足するなか、ひどい処遇に医師たちはストを起こした。
医療スタッフに供された粗末な弁当と、中国人に供された豪華弁当を比べるだけで、医療スタッフに不満が生じた理由が分かるほど、ひどい待遇だった。
文在寅政府は、公共医大の政策を発表したが、現役医師らの意見は全く聞き入れなかった。
文在寅は9月、ツイッターに「医療陣の大半が看護師という事実を国民は知っています」と書き込んだが、物議が起きると青瓦台(大統領府)は、文在寅が書いた、補佐陣が作成したなどと二転三転している。
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