タクシー、マスク着用応じぬ客はお断り、ホリエモンは反対、現役運転手の本音は?

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乗客に逆らえない

 昼間はほとんどの乗客はマスクを着用しているが、夜になると1、2割ほど、未着用の人がいるという。

「やっぱり、酔っぱらっているとマスクを外しちゃうんだよね」(同)

 とはいえ、かつては“乗車拒否”は日常茶飯事だったという。

「20、30年前はタクシーの数が今より少なかったですからね。乗客の中には1万円札を振りながらタクシーを止めようとする人もいました。正直言って、短い距離だとあんまり儲からないからね、乗車拒否もよくしましたよ」(同)

 ところが、タクシーの数がどんどん増え客の奪い合いが起き、最近は乗車拒否も減ったという。

「加えて、態度が悪いとか、道を間違えたとかで乗客を怒らせて、タクシーセンターに通報されたらアウトですからね。通報されると、仕事を休んで、朝の9時から夕方5時まで研修を受けなければなりません。みなそれを嫌がっているので、乗客に対して口答えするなんてことはできません」(同)

 そう話す一方で、場合によっては“乗車拒否権”を発動することも考えているという。

「夜の10時から朝5時までは、料金が2割増になるので、ドライバーにとってはおいしい時間帯です。個人タクシーの中には、その時間帯しか営業しない人もいます。ところが、その時間帯に1000円未満の短距離の乗客はお断りしたい。マスクをしていなかったら、それを理由に乗車拒否しますよ」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年11月12日掲載

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