米大統領選、CNNがトランプ攻撃を徹底した理由 視聴者数は120%増加

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 4年に1度の“お祭り”がフィナーレを迎えた。

 11月3日に有権者の一般投票が行われ、結果は、民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)の勝利となった。

 共和党のドナルド・トランプ大統領(74)の再選を阻むべく、バイデン氏が戦いを挑んだ今回の大統領選は、まさに“お祭り”にふさわしい波乱続きだった。

 現地で取材する国際ジャーナリストの山田敏弘氏によれば、

「今回の大統領選では、コロナの影響で郵便投票が大幅に増加しましたが、トランプは“不正投票の温床になる”と反発。“自分が負けた場合は不正選挙”と滅茶苦茶な言い分で、訴訟も辞さない構えでした」

 選挙期間中からバイデン優勢の予測が大勢を占めたが、その燃料を投下し続けたのは電波メディア、とりわけ“ニュースチャンネル”だった。

「例えばCNNは、4年前の大統領選の時にツイッターでトランプ批判を行い、注目を集めたカナダ人新聞記者をヘッドハンティング。彼を“ファクトチェッカー”として毎日のように番組に登場させ、トランプの演説が行われるたびに、発言の“嘘”を見抜く企画を放送していました」

 CNNの“反トランプ”は徹底していて、

「選挙戦終盤には、トランプ支持の有名女優が自身のツイッターでCNNの偏向報道を批判。すると、CNNは公式アカウントを使って“あなたの作品は放送されるたびに視聴者が離れていった”と、あられもない反撃を食らわせました」

 そうまでして反トランプを貫くのには、ある理由が。

「そもそもCNNの現社長は、自らの子息がトランプの息子と同じ学校に通うなど、家族ぐるみの付き合いをしていました。ところが、前回大統領選で反トランプ報道が視聴率を稼ぐことに気づくや、一気に批判報道に舵を切った。結果、今回の大統領選でも、CNNは前年同時期に比べ視聴者数を約120%も増やしているんです」

 仁義なき戦い。当然、トランプも黙っていない。

「保守系ニュースチャンネルであるFOXニュースのインタビューにはたびたび応じる一方、CNNのインタビューはゼロ。それでも、FOXの視聴者数は40%台の増加にとどまっており、いかに反トランプ感情が強力かが分かります」

週刊新潮 2020年11月12日号掲載

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