伊藤健太郎が陥ったCM契約の罠 推定5億円の違約金は一生かけて払うしかない?
違約金が10億円に達した女優の例も
伊藤は返済できるのか。
「相当厳しいだろう。演技力は一定の評価を得ているので、復帰の手助けをする人はやがて出てくるだろうが、ドラマと映画への出演は無理。やれるのは舞台くらい。それでは高収入が見込めない」(同・ベテランマネージャー)
舞台のギャラは少ない。1公演で数十万円程度のこともある。それで約5億円の違約金を返すとなると、一生かかるかも知れない。確かに地獄である。もちろん、事故の被害者への賠償金もある。
「所属する芸能プロはCMをいくつもやらせるべきではなかった。伊藤は自惚れている一面があったと言われているが、収入を抑えていたら、少しは増長が防げたのではないか。また、ひき逃げが避けられなくても、莫大な借金は背負わずに済んだ」(同・ベテランマネージャー)
マネージメント力に定評のある芸能プロの場合、若手のCMは抑えるのがセオリーなのだという。生活態度に問題アリと思われる者も同じ。明らかに素行不良と判断したら、CMを一切入れないそうだ。
CMのギャラ全体のうち、2、3割は所属する芸能プロに入るので会社は収入減となるものの、それでも違約金の立て替えをしたり、謝罪に追われたりするよりマシなのだという。
「違約金が10億円に達した女優の例も過去にはある。そんな金額の立て替えを余儀なくされたら、会社が潰れかねない」(前出・芸能プロ幹部)
伊藤は2011年に14歳でデビューした際にはイマージュエンターテインメントという芸能プロに所属していた。2017年にaoaoという会社に移ったが、この9月にはイマージュに戻った。
伊藤はaoaoの待遇に不満を抱いていたという。イマージュは復帰にあたり、伊藤に700万円以上の高級車(トヨタ ランドクルーザー)と家賃100万円以上の高級賃貸住宅を用意した。
「それが出来たのも伊藤のCMでの稼ぎが見込めたからでしょう。ドラマと映画の仕事をマネージメントするだけではとても無理」(同・芸能プロ幹部)
伊藤はどこまで自力で違約金を返済できるのか。また、立て替えとなる場合、大半のCMを契約したと見られるaoaoと現所属先のイマージュのどちらがそれを行うのか。水面下で協議が行われることになる。
犯罪をしでかさなくても違約金の支払いは生じる。1月に唐田えりか(23)との不倫がバレてしまい、杏(34)と離婚した東出昌大(32)もそうだった。不倫もCM契約時の禁止項目の1つである。スポンサーは商品のイメージアップを目論み、大金を投じるのだから、当たり前だ。
東出が契約していたのはホンダ、オンワード樫山、サンスターなど計4社で、違約金の推定額はやはり計約5億円。大半を所属する芸能プロのユマニテが立て替えたと見られている。
東出は既に復帰を果たしている。ただし、イメージの急降下によって仕事が激減しているので、違約金返済には相当苦労するに違いない。ひょっとしたら、こちらも一生かかるかも知れない。多数のCMに出ている者が不倫に走ると、その代償はとてつもなく重くなる。
9月に大麻取締法違反で逮捕された伊勢谷友介(44)の場合、幸か不幸か契約中のCMはなかった。
「伊勢谷には逮捕前から大麻の噂があった。噂があるだけでCMには起用されない。スポンサーも広告代理店も危険な賭けなどしない」(同・芸能プロ幹部)
ただし、撮影済みだった映画「とんかつDJアゲ太郎」や同「いのちの停車場」(2021年公開)の宣伝予定などを狂わせており、それらの違約金は生じる。
だが、伊勢谷は代表を務めていた所属先のリバースプロジェクトを離れる意向で、同社も解散する方向だと伝えられる。仮に伊勢谷が違約金を支払えず、所属先も消えたら、誰が責任を負うのか。
「泣き寝入りを強いられるところが出るのかも知れません」(前出・ベテランマネージャー)
芸能界で不祥事が頻発した2020年。後処理が越年するのは間違いない。
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