SG優勝で約束を果たした「森且行」 SMAPファンが思い出す“3年前の名場面”
努力を重ねた森
そして、この時にSMAPに残る5人と、森の間に約束が交わされた。「自分は日本一のオートレーサーになる」──。
オートレースの世界に飛び込んだ森は、瞬く間にトップレーサーの仲間入りを果たした。だが、そこに至る道のりは決して平板ではなかった。
96年8月、走行訓練中に金網に激突、左股関節脱臼骨折の重傷を負い、デビューが数か月遅れるというアクシデントがあった。
それでも遅れを取り戻し、雨の日に強い技巧派として頭角を現す。11年には通算400勝、17年には600勝を達成。順調に勝ち星を伸ばしていった。
だが、トップレーサーの中のトップが勝利するSG戦を制することはできなかった。ファン以上にもどかしかったのが、森本人だっただろう。
スポーツ専門誌の「Number」(文藝春秋)は公式サイトで11月4日、ルポライター柳橋閑氏の「<転身24年目>元SMAP森且行46歳、日本選手権初優勝 7年前に明かしていた『メンバーとの約束』」を公開した。
あの名場面
懸命な努力でトップレーサーとしての地位を維持しながらも、最高位のレースでは勝てない。焦燥感があったのか、記事の中で森は愚痴を口にしている。
《「自分の調子が上がってくると、必ず何かが起こるんです(苦笑)。タイヤが変わったことで自分の走りができなくなってしまったし、エンジンも『完全に分かったな』と思った頃に、マフラーにサイレンサーが付けられて、音がまったく変わってしまった。2年前にはフレームも統一仕様に変わりました。そうした変更のたびに、感覚がずれて、ゼロからやり直すことになってしまったんです」》
森がもがき続けていると、今度はSMAPに激震が走った。2016年12月31日をもって解散することになったのだ。
翌17年に稲垣吾郎(46)、草なぎ剛(46)、香取慎吾(43)がジャニーズ事務所を退所し、「新しい地図」として活動を始める。
同年11月にはAbemaTVで3人が出演する「72時間ホンネテレビ」が放送された。その中で浜松オートレース場を訪れ、森と“再会”を果たした。
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