「中国」を崇める「文在寅」に属国待遇を与える「習近平」の本心は「日本」
宗主国代表の訪問は属国の名誉
文在寅政権は新型コロナウイルスでも中国のご機嫌を伺っている。
韓国で新型コロナウイルスが拡大しはじめた2月28日、ベトナムが韓国からの入国を制限し、29日にはアシアナ機が着陸不許可の通知を受けて、仁川空港に引き返した。
韓国外交部は強く抗議し、康京和長官が「防疫能力のない国が入国禁止という野暮な措置を取っている」と批判した直後の3月5日、防疫先進国である日本、オーストラリア、シンガポールが韓国に対する入国制限を発表。
韓国政府は、韓国と中国からの入国者に対する入国制限を発表した日本にも強硬な対抗措置を取ったが、中国には気遣いを見せている。
中国政府は1000人を超える韓国人を強制的に隔離し、半数を超える自治体が韓国からの入国を制限した。
韓国世論は中国人の入国禁止を求めたが、文政権は入国を制限する検討すら行わなかった。
習近平主席が今年前半に予定していた訪韓を先延ばしするなか、韓国政府は日中韓3か国首脳会談に望みを託している。
習近平は文在寅に対して恩義を着せられる最も効果的なタイミングを見計らっているのかもしれないが、日中韓首脳会談は3か国持ち回りで、次回の議長国である韓国が日程調整を主導できる。
一方、習近平主席にとっては日中首脳会談が重要な意味を持つ。米中の対立が深まるなか、日本が中国と米国の間を取り持つ唯一の国なのだ。
日本は良いにつけ悪いにつけ、中国にとって米国同盟国のなかで最も関係が深く、とりわけ米国が推進するクアッド軍事同盟の参加国で中国との対話に応じる国は日本しかない。
人の話を聞かないトランプ米大統領も、日本の首相には耳を傾けてきた。
習近平主席は、宗主国の代表が訪問することを喧伝し続ける文在寅大統領より、むしろ菅義偉首相との面談を待ち望んでいるだろう。
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