コロナ感染対策本部長が二次会でカラオケ… 処分された「時事通信」社長への風当たり

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 10月21日、時事通信社内で流れた社内報メールに、記者は声を失ったという。そこには、同社の境克彦社長(61)に下された、11月の報酬の一部を返上という処分が記されていたからだ。社内懇親会、二次会カラオケへの参加が問題視されたという。

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「社外秘」とされた件の社内報によると、境社長は10月2日の夜、社内で10人を超える懇親会に参加。続けて8人とともに二次会のカラオケへ赴いた。これが〈軽率で不適切な行動〉だったとして、11月分の報酬の一部を返上するというのだ。

 なおも新型コロナウイルスが猛威を振るうご時世。とはいえ、社長だって付き合いというものはあるのでは……。

「この一件で、記者たちのモチベーションがだだ下がりですよ。これまで時事通信では4人感染者が出ており、直近では10月10日にもコロナ陽性者が出ています。会合には厳しいルールが定められていて、社員同士の酒食を伴う会食は強く自粛を求められており、事実上の禁止。社外の人と会う時も、上長の許可が必要なんです。取材活動にも支障がある中、現場は一生懸命やっているわけですよ……。しかも境社長は、社内の感染対策本部長として陣頭指揮を執る立場なんです。報酬の一部返上だけじゃ、正直、軽い処分ですね」(関係者)

 境氏は、この4月に社長に昇格したばかり。社内の評価は“仕事はきっちりやる人”だそうだ。

「17年から1年間は編集局長を務めていました。取材相手の年齢を間違えるなどのミスが記事にあった際、社内では『お詫びと訂正』という連絡が記者たちにあるのですが、境編集局長は、ミスした記者の所属年次なども併せて周知させていました。それこそ、ミスをしたのが誰か特定できるレベルです。こうすることで記事の誤りを極力防ごうという考えはあるのでしょうが、一方で『さらし者にされるも同然』という声もあった。それだけに今回の件で、余計に反発する者もいます」(同)

 今回の社内報では境社長ほか、高橋正光編集局長も、コロナ陽性者が出た別の送別会に参加したとして、役員から厳重注意を受けたとある。

 時事通信は週刊新潮の取材に、

「境社長の処分は事実です。件の会合に参加後、境社長が自己申告する形で明らかになりました」(社長室)

 と事実関係を認めている。自分で明かすくらいなら、行かなければよかっただけの気もするのだが……。

週刊新潮WEB取材班

2020年10月26日掲載

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