『鬼滅の刃』劇場版が大ヒット、幅広いファンを生んだ巧妙な“仕掛け”とは

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カレーにふりかけ、たこ焼き…コラボ続々

 その結果が、アニメ・連載終了後も『鬼滅の刃』のグッズ化が続いている理由なのだろう。キーホルダーやバッジ、クリアファイル、コスプレ衣装など、ファンに向けた商品の売り上げはなおも絶好調だが、より身近な商品でも『鬼滅の刃』はグッズ展開が続いている。たとえば今月は、丸美屋食品工業からレトルトカレーとふりかけが発売されたし、ダイドーからは28種類にも及ぶコラボコーヒー缶が登場した。

 これらは10月公開の映画を念頭に置いたキャンペーンだろうが、振り返れば、5月に連載が終了してからも、小売りや外食など非アニメ業界での『鬼滅の刃』熱は冷めていなかった。タイアップキャンペーンが展開された企業をざっと並べるだけでも、ドン・キホーテ(6月)、くら寿司(6月、現在は第2弾が展開中)極楽湯、(7月)、TSUTAYA(8月、こちらも第2弾が始まっている)……といった具合で、その全貌を把握するのも難しいくらいだ。8月にはローソンでエコバッグが販売されているし、ユニクロのコラボTが即日完売したことも話題になった。アパレル商品からアクセサリーまで、とにかく幅広い『鬼滅の刃』商品が、次々に登場していたのだ。

 いうまでもなく、関連商品の発売やコラボレーションがこれだけ多いのは、『鬼滅の刃』とタイアップすることで売上げが伸びるからに他ならない。新型コロナウイルスの影響でキャラクター業界も商品売上げがかなり厳しい今、『鬼滅の刃』が市場を下支えしているとの声が聞こえてくる。人気作品の力を借りて売上げを伸ばしたいと、様々な業種からニーズが高まった結果だ。

 こうした商品展開の幅の広さは、『鬼滅の刃』現象が他のアニメ作品と異なることを示している。ファンの年齢層が広いのだ。

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