みずほ銀行が「週休4日」の理由を明かす 「リストラの一環」説への返答は

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 残業続きの町の弁当屋さんに、一人の女性が面接を受けにやって来る。彼女が出した条件は週休4日――。昨年3月に放送されたNHKドラマ「週休4日でお願いします」のヒロインはパート社員だったが、今度は正社員に対して週休3日・4日制を導入する大企業が現れた。メガバンクのみずほフィナンシャルグループ(以下・みずほFG)である。

 同社に聞いてみた。

「現在、組合と話し合っており合意が得られれば12月にも導入したいと考えています。対象となるのは、みずほFG本社のほか、みずほ銀行、みずほ信託銀行など約4万5千人の従業員。希望者は週休3日、4日制のいずれかを選ぶ。大学院に通うのもいいし、子育ての時間にあてる人もいるでしょう。また、副業を行うのも可能です」(広報担当者)

 もっとも、給料はそのままなんて虫のいい話ではなく週休3日では2割減、4日では4割も減となる。なぜ今ごろ、こんな制度を導入するのだろうか。

「社員のキャリアデザインを支援するのが主な目的です。増えた休日を有効に使ってもらい専門力を高めることが、やがては“強いみずほ”につながる。SNSにリストラの一環と書き込まれたりもしましたが、決してそういうことではありません」(同)

 が、金融業界誌の記者によると、

「他のメガバンクは、“ついにみずほが人件費に手を付けたか”と見ています。これまでも、同社は事務経費など削減できるコストは厳しくカットしている。が、低金利で収益力のアップは難しい。一時的な賃金カットではなく勤務体系とセットにすることで聖域に切り込んだということです」

 週休4日は年間で200日以上もの休み。昼間からゴロゴロしている「粗大ごみ」が増えるだけ、なんてことにならなければいいが。

週刊新潮 2020年10月22日号掲載

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