勝新太郎vs三船敏郎… 公開から50年「座頭市と用心棒」の煮え切らなさ

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湯浅学「役者の唄」――勝新太郎(8)

 岡本喜八監督の映画「座頭市と用心棒」は、1970年11月に公開された。勝新太郎の「座頭市」20作目にして、三船敏郎が演じる用心棒との対決を描いた本作は、シリーズ最大のヒットを記録している。が、音楽評論家の湯浅学氏はその煮え切らなさを指摘する……。

 職業は何か、といったら、按摩でございます、と答えるだろう。それ以外に何か副業はあるか、といえば、ございません、というだろう。あるいは枕詩として“やくざな”按摩ということは、あるかもしれないが“やくざ”を生業としているわけではない。...

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