ロッテ、コロナ集団感染でバレたウソ 球団のグダグダ釈明会見を実況中継
優勝争いの真っ最中に、13人のクラスター感染を起こしたロッテの説明に、虚偽の内容があったことが「週刊新潮」の報道で明らかになった。事実を隠蔽し、逃げ切りを図ろうとする球団に対し、ファンの不信感は募るばかりだ。だが、真相が見えてこない背景には、球団の“スポークスマン”と化したスポーツ紙を中心とする記者クラブの馴れ合い体質がある。その“茶番”会見の一部始終を明らかにする。
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15日発売の「週刊新潮」で、ロッテの“ウソ”は、はっきり暴かれた。当初、9月末から10月1日までの札幌遠征中に「外出した選手はいなかった」と球団は説明していたが、「週刊新潮」は札幌の繁華街を取材。28日に岩下大輝投手を含む4人の選手が札幌の円山地区の居酒屋店を訪れ、5時間あまり滞在していたという、店主の証言を掲載した。
「その日は岩下のほか、小島(和哉)、中村(稔弥)、東妻(勇輔)の4人で来店。岩下が常連なんですよ。札幌入りしてすぐうちの店に来てくれました。時間は18時半から23時半くらいかな。酒を飲み、飯を食べ、カラオケも歌い、ひとりハイボール10杯は飲んでいたね」
10月6日、松本尚樹・球団本部長は、会見ではっきりこう話していた。
――阪神での感染は会食が原因だった。ロッテの会食ルールは?
「ビジターでは外出禁止の時もありますし、時には4人以内、部外者とはダメとか。会食OKの時はルールを徹底していました。それを破ったことはありません」
――9月末から10月1日の札幌遠征での会食ルールは?
「4人以内、部外者はダメ、だったんですけれど、誰1人(外食に)行っていないです」
球団はウソをつき、スポーツ紙各紙は読者に誤った情報を伝えていたのである。
早大・早川の1位指名公表から始まった会見
「週刊新潮」の報道を受けて、球団はどう説明したか。
「一応ね、簡単に言うと……、ドライチ、早川でいきます」
15日午後、囲み会見は松本尚樹本部長が、来たる26日に開かれるドラフト会議で、早大の早川隆久投手を1位指名すると公表したところから始まった。
「順調に成長しているし、いまも実績は十分あるし、1年目からそこそこ、2ケタ勝てるピッチャーかな、という評価ですね」
意気揚々と語り続ける松本本部長。その後、全体の指名人数や育成選手の獲得方針についての質疑が続いた。
会見が始まって3分が経過。ここで初めてクラスター感染に関する質問が記者から出た。
――きょう、岩下投手含めて練習合流となって、ほかの濃厚接触の選手も含めてどうですか?
「まあ、どうかなぁ。ちょっと時間あったんでね。すぐ戻れる選手もいれば。できるだけ極力、戻ってきて欲しいなぁと。まあ、あんまり残り試合もないんで。そこは頑張っていきたい」
――週明けとかそのくらいに?
「うーん、まあそこは現場とね、微妙なところですね。はい」
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