“史上最悪”と評価される「文政権」 資格のない人々が支配し、社会は分断
通訳出身の外交部長官、康京和(カン・ギョンファ)
文在寅政府は、これまでで最悪だと指摘する声が少なくない。彼が大統領になった後、社会階層間の対立が更に拡大しており、彼を支持した自営業者や若年層も支持を撤回するケースが増えている。
現政権の最も大きな問題は、社会指導層や高位公職者に資質が欠如した者が多い点だ。「機会は平等にし、過程は公正であり、結果は正義でなければならない」と文在寅は公言してきたが、それと今やっていることはことごとく矛盾している。
康京和氏は、韓国国内の英語放送プロデューサー出身だ。
1999年に外交通商部長官補佐官に特別採用され、故金大中(キム・デジュン)元大統領の通訳として活動していた。
韓国人が国連で活動できる土台を作ったのは潘基文(パン・ギムン)元国連事務総長だが、康京和氏の国連進出については依然として疑問が多い。
一部では、通訳だった者が国連の高位職者との縁で公的なポストに就いたことについて、問題ありと指摘されている。
康京和氏の最大の問題は、外交官になるためには必ず経なければならない外交官採用試験を受けていないという点だ。
韓国は、外交官や外務省で官僚として勤務するには、同資格試験合格が原則。常識的に考えても、試験をパスした外交官たちの首長が、試験を経ていないことが問題だ。
さらに長女の二重国籍、新型コロナ以降は韓国人の入国禁止措置を取った国家に対する誹謗中傷、パンデミック状況で夫の米国旅行(目的がヨット購入)など、スキャンダルのオンパレード。
康京和氏が国民の海外旅行の自粛を要請しているにも関わらず、本人の夫の問題については「関与する問題ではない」と一蹴している。外交トップとしての資質が疑問視されて当然だろう。
北朝鮮の立場のみを考慮する外交安保特別補佐官
2019年9月9日に法務部長官に任命され、36日後には辞任した曹國(チョ・グク)前法務部長官も似たような例だった。
曹國氏は法学者であるが司法試験を経ておらず、娘(裏口入学、虚偽経歴、公文書経歴書偽造など)や夫人(娘の裏口入学関与、私的ファンド投資関連、証拠隠滅など)のスキャンダルが続出している中でも法務部長官の地位にしがみついていた。
しかし、市民の抗議デモと母校であるソウル大学の学生による退陣要求運動の影響で辞任した。
外交安保特別補佐官の任鍾晳(イム・ジョンソク)氏は、大学生時代から学生運動におけるレジェンドだった。
学生運動はいつの時代にも存在したが、任鍾晳氏は、北朝鮮の統治理念である主体思想教育と密接な関係がある。
1988年に漢陽大学総学生会長になった後、1989年に、親北朝鮮団体である韓国大学総学生化連合会(韓総連)の前身である全国大学生代表者協議会(全大協)にて、3期議長を務めた。
任鍾晳氏はこの時、林秀卿(イム・スギョン)氏の北朝鮮不法入国を助け、国家保安法違反の容疑で警察に手配された。
1年間の逃亡生活の末に逮捕された任鍾晳氏は、懲役5年の判決を受け、3年半服役した後の1993年に出所する。
その後は政界に入り、国家保安法廃止、北朝鮮人権法制定反対、対北朝鮮送金特別捜査、韓総連の親北朝鮮団体規定に反対した。
金日成主席死亡時には弔問を送り、北朝鮮からの返事をツイッターにアップして物議を醸したこともあり、北朝鮮の核実験は米国の対北朝鮮金融制裁措置のためだと主張した。
魂まで北朝鮮の立場のみを代弁する任鍾皙氏は、左派系の要職をあまねく経た後、文在寅政府の初代大統領秘書室長を務め、現在は外交安保特別補佐官に在任中だ。
任鍾晳氏は徹底的な反米主義者として知られているが、娘は米国で優雅な留学生活を送っていることが判明し、やはり物議を醸した。
外交安保特別補佐官に抜擢された後、北朝鮮は対南宣伝放送を通じ、「多大な期待」を明らかにした。
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