13人コロナ感染のロッテ 球団の不可解な説明とくすぶる“ススキノ感染源説”
ロッテで一軍選手8人を含む13人の新型コロナウイルス感染者が出た騒動が、波紋を呼んでいる。「感染経路はわからない。コロナは恐ろしい」と必死に火消しに走る球団に対し、「日ハム戦があった3連戦中のススキノが感染源じゃないの?」と疑問視する声が関係者の間で絶えないのだ。
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10月6日、ロッテが公表した感染者は、荻野貴司(外野)、角中勝也(外野)、清田育宏(外野)、菅野剛士(外野)、鳥谷敬(ショート)、藤岡裕大(ショート)、三木亮(ショート)の一軍7選手に、伊志嶺翔大コーチ補佐とスタッフを加えた計11人。4日に陽性が判明した岩下大輝(投手)と1軍チームスタッフ1人を加えると、計13人の感染者を出す“クラスター”となった。
スポーツ紙記者が解説する。
「感染したのは、今年、阪神から移籍してきた鳥谷をはじめ、井口資仁監督のお気に入り選手ばかりです。首位のソフトバンクを僅差で追う最中に、22人の一軍選手を入れ替える対応を取らざるを得なくなりました。ペナントレースは続行することになりましたが、球界全体に与えた影響を考えると管理責任が問われかねない事態です」
だが、監督お気に入りの選手が多いことも影響してか、球団の説明が訝しいと言うのである。
「6日午後、松本尚樹球団本部長が経緯を発表したのですが、わずか10分程度で丁寧に説明しようとする感じではなかったですよね。『保健所にも相談したが感染経路がわからない』『どうしようもない』『うちは徹底的にやってきた。コロナは怖い』と言うばかりで、対策に落ち度がなかったことを強調していました」(同)
日ハム3連戦は札幌の“ラストナイト”だった
改めて、直近のロッテのスケジュールを確認しておこう。
●9月25~27日:ソフトバンク戦(千葉ZOZOマリン)。26日に一軍選手は月1回の定例のPCR検査を受ける。
●9月28日:予備日及び移動日。全員陰性の検査結果を公表。
ここで一度、全員シロが確認されているので、ここからの行動履歴がとりわけ重要となる。
●9月29日~10月1日:日本ハム戦(札幌ドーム)
●10月2~4日:埼玉西武戦(千葉ZOZOマリン)。4日に岩下大輝(投)と一軍スタッフの陽性を確認・発表。急遽、一軍選手・スタッフのPCR検査を実施。
●10月5日:予備日及び移動日。検査結果で11人の陽性を確認。
●10月6日:結果を公表。
定例検査を受けた9月26日から次の緊急検査が行われる10月4日までの8日間の中に、札幌ドームでの日ハム3連戦が行われている。
「28日の移動日も含めると4日間、彼らは札幌にいたことになります。ちなみにこの3連戦は、今季最後の札幌遠征でした。ススキノの“ラストナイト”だというのに、彼らがじっと宿舎に閉じこもっていたとは考えにくいのです」(同)
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