ひとつの店が複数の「専門店」を名乗りウーバーイーツに出店 法的な問題は?

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ウーバーの見解は

 ウーバーイーツを運営するUber Japanにも“ゴースト専門店”についての見解を尋ねたが、「個別の事例についてはお答えしておりません」とのことだった。出店業者名のガイドラインは設けているかという質問には、

「ご登録にあたって、それぞれの店舗情報、営業許可証が必要となります。なお、同一住所での複数店舗の登録については、お客様の利便性を考慮し、オリジナル店舗と提供するメニューや料理カテゴリが異なる店舗としていただくことをお願いしています」

 メニューや料理カテゴリが異なれば、同一住所で複数店舗を登録すること自体は差し支えないようだ。だが問題は、それぞれの料理を専門に提供する店ではないにもかかわらず“専門店”を名乗っていることである。それとは知らずに注文した利用者は、騙された気持ちになるはずである。

 法的にはかなりグレーな“ゴースト専門店”。SNS上には批判の声も多いが、中には「美味しい料理が届けば文句はない」「コロナ不況に立ち向かうために必要な発想だ」といった好意的な反応も見受けられる。実態がどうあれ、便利で美味しければいい……そんな「新しい食事様式」が見えてきた。

万亀すぱえ/編集者・ライター

週刊新潮WEB取材班編集

2020年10月7日掲載

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