半沢と大和田がまさかの禁断の愛!? 半沢ロスの「腐女子たち」がハマる同人誌の世界

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「半沢」は腐女子の妄想にはうってつけの舞台

 令和最高の32・7%の視聴率を叩き出し(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)、大団円を迎えた「半沢直樹」(TBS系)。世間では「半沢ロス」なる現象が伝えられているが、なかには変わった“嗜好”で、ドラマのキャラクターたちに熱い視線を送っている女性たちがいる。“腐女子”と呼ばれるオタクたちだ。

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 腐女子とは、男性同性愛を題材にした、漫画や小説を愛好する女性たちのことを指す。

「イケメン同士が恋愛し、結ばれる姿を妄想して興奮するんです」

 そう語るのは、自身も腐女子と公言するライターのマユミさんだ。

「200億円以上とも言われる市場は、オリジナルと二次創作の二つに大別されます。コミケなどの同人誌即売会で売られているのは、漫画・アニメ・ゲームなどを題材とした二次創作の作品です。よくニュースで、コミケに10万人が殺到などと報じられていますが、女性客の大半は腐女子と言っていいでしょう」(同)

 その中に、「半沢直樹」モノもあるというのだ。

「ジャニーズタレントや俳優、お笑い芸人など、実在の人物を題材するとする分野を“ナマモノ”と言い、彼らが出演するテレビドラマや映画を題材としたものは“半ナマ”と呼ばれます。今年、大ブレイクした『半沢』は“半ナマ”の注目株と言ってよいでしょう。男だらけの銀行を舞台に、信頼と裏切りが交錯するストーリーは、腐女子の妄想にはうってつけの舞台。顔を異常に近づけて怒鳴りあう演技を、食い入るように見入った腐女子は多かったはず」(同)

 とくに大和田常務の半沢への愛憎渦巻く感情が、腐女子たちの心に刺さったそうで、

「毎回、放送後にはツイッターで“大和田さん、半沢を見る目が完全に恋する乙女”“ヒロインは、花ちゃんじゃなく大和田さん”といった投稿が相次いでいました」(同)

乙女ロードに行ってみたら、“半沢モノ”が売っていた!

 男性である記者には、まったく理解しがたい世界である。

「百聞は一見に如かずですよ。池袋に行ってみましょう」

 というマユミさんに連れられ、東池袋にある「乙女ロード」という通りに行ってみた。アニメグッズを扱うショップや同人誌専門店、コスプレ衣装ショップが10軒ほど軒を連ねる、“腐女子の聖地”と呼ばれる通りである。

 週末とあって通りには、若い女子たちが溢れかえっていた。おそるおそる、マユミさんに引っ張られ、とある中古同人誌専門店に入ってみると、「池井戸潤原作ドラマ」のコーナーの一角に、半沢モノの同人誌が4冊も。

 店員によれば、

「ドラマの影響もあって、いま人気が出ていますよ。入荷したらすぐに売れちゃう状態ですね」

 1冊は400~600円ほど。さっそく購入し、喫茶店に入ってマユミさんと読んでみた。

 慣れた手つきで開封したマユミさんは、すぐに奥付を見て、

「どれも2013年の前作のドラマ放映時に販売されたものですね。今年は新型コロナウイルスの影響で、同人誌即売会が軒並み中止になっているので、新作はあまり出回っていないみたいです」

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