「色が黒い子はかくれんぼが強くてズルい!」息子の発言は“黒人差別”なのか ノブコブ徳井が考えたこと
「かくれんぼが強くてズルい!」
アメリカで「ブラック・ライブズ・マター」運動が100日以上にわたって続いている。9月12日、テニス全米オープンで優勝を果たした大坂なおみ選手が、1回戦から決勝まで黒人犠牲者の名前が記された7枚のマスクを着けて登場したことで、日本でも大きな話題となった。
一方で黒人差別の問題を日本人が「自分ごと」として捉えるのが難しいのも事実だろう。しかし、平成ノブシコブシの徳井健太は、息子の何気ない無邪気な言葉から、真摯に差別の問題と向き合ったという。読売新聞に2012年に掲載された、今だからこそ読んでほしいコラムを紹介する。(以下、〈〉は2012年6月8日読売新聞夕刊からの引用)
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〈「パパ、マフィーちゃんは色が黒いから夜になると、かくれんぼが強くてズルい!」
私の息子が4歳の時に言いました。私は慌てて「そんなことを言ったら駄目だ!」と叱りました。すると息子は「何で?」と目を丸くしていました。
さて皆さん、この親子の会話について、どう思いましたか?
これは今年6歳になる息子を育てていく中で、私が一番悩んだ瞬間でした。
このマフィーちゃん(仮名)というのは、日本人とガーナ人の間に生まれた女の子で、見た目は真っ黒です。非常に活発な娘さんで、息子はよく泣かされてきます。マフィーちゃんのお父さん(ガーナ生まれ)とは、学芸会や運動会でビデオ撮影してる時にぶつかっても、「ノープロブレーム!」と言い合う仲でした。
マフィーちゃんについてモヤモヤを抱えたある日、マフィーちゃんのお父さんと保育園でばったり出会いました。私は「少しだけ時間をくれませんか?」とマフィーパパに頼み、迎えに行った息子を保育園に再び預け、2人で喫茶店に行きました。
そして私は息子との会話について話し、「私は一体どうすれば良かったのだろう? これは差別だろうか?」と尋ねました。するとマフィーパパは「ありがとう」と握手を求め、涙を流しました。
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