コロナ禍に「ノブコブ徳井」の仕事が増えた理由 「客ウケしない」笑いが武器に

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「徳井さんの活かし方が分からない」

――ハライチ・岩井勇気さん、インパルス・板倉俊之さんと一緒に出られた「ゴッドタン」の「腐り芸人」初回の放送は衝撃で、ネットを中心にかなり話題になりました。そこまで本音で毒づいて大丈夫?と心配になるくらい……。

(徳井) 僕としてもあの二人の「腐り具合」には敵わないと思っています。そもそも僕は「腐ってはない」という自覚があるくらいなので(笑)。

「ゴッドタン」でいえば、収録にはお客さんがおらず、現場で笑うのはスタッフだけというのも大きかったです。

 というのは、僕の「分析」って、例えば一発ギャグみたいに、見ている人が声を出して笑う芸ではありません。テレビでも収録現場にいるお客さんからは「へー」とか「ほー」とかの反応だけで、笑い声は起きない。だから、スベったように見えるんです。

「アメトーーク!」でも大抵うまくいかなくて、出るたびにスベっていました。スタッフの方からは「徳井さんのことは面白いと思っているんだけど、活かし方が分からない、ごめんね」と謝られることもあったり(笑)。

「風が吹いてきた」

――確かに「アメトーーク!」では、笑っているお客さんの様子がよく映ります。

(徳井) コロナ以後、バラエティ番組の収録からお客さんがいなくなりました。「アメトーーク!」でも収録現場でリアクションするのはスタッフのみになったのですが、バラエティ番組のスタッフって、強烈な“パンチライン”でないと笑ってくれません。

 一発ギャグやテンポの良い分かりやすいツッコミといった反射神経を使う芸はできない僕ですが、「ここぞ」と決めたときに発する一言にスタッフが反応してくれることは多かったので、「ようやく自分に風が吹いてきた」と感じています。

 苦手なことや得意ではないことに迎合しないで仕事ができているせいか、最近相方から「全芸人のなかで徳井の生き方が一番羨ましい」とまで言われました。

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