文在寅の北朝鮮への片思い 「東京オリパラ」に南北統一チームをゴリ押し

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ミサイルを発射し、韓国国民を銃殺する国家と平和を祈る愚

 韓国の文在寅大統領は、北朝鮮に抱く片思い、つまり“平和乞い”に東京オリンピック・パラリンピックを利用しようとしている。2018年2月の平昌冬季オリパラ続いて、東京オリパラでも南北統一チームの参加を積極的に計画している事実が最近明らかになった。

 文在寅大統領は自国公務員が北朝鮮に銃殺される事件が発生したにもかかわらず、北朝鮮をかばう態度を見せ、連日、保守野党と韓国国民から強い非難を浴びている。

 東京オリパラで南北統一チームを推進する計画が持ち上がってはいるものの、文大統領が夢見る南北関係がピンチに陥った今、火に油を注ぐ行為でしかないのかもしれない。

 日本は、北朝鮮に対する独自制裁の方針から北朝鮮国籍者の入国を禁止し、オリパラに参加する際に必要なIDカードの発給を北朝鮮選手団に対して保留した。

 安倍内閣は、北朝鮮による日本人拉致と核実験、弾道ミサイル発射の問題解決に力を注いだが、金正恩北朝鮮国務委員長(36)は一切対話に応じなかった。

 日本政府は自国民と世界各国から日本を訪れる参加者の安全のため、北朝鮮のオリパラ参加に慎重にならざるを得なかった。

 日本が北朝鮮の東京オリパラ参加を公式に反対したことは一度もない。

 その一方で北朝鮮は、昨年8月に行われた東京オリパラ大会の準備状況や試合会場に関する説明会を兼ねた選手団長会議に参加せず、日本武道館で開かれた柔道世界選手権大会にも選手を派遣しなかった。

韓国政府、東京オリパラ南北統一チームに1億円以上の予算編成を計画

 要するに、北朝鮮は事実上、東京オリパラ参加から手を引いたことになる。

 しかし、文在寅大統領の考えは全く違っているようだ。水泡に帰した東京オリパラ南北統一チーム派遣計画だが、文大統領にとっては依然有効だったのだ。

 韓国文化体育観光部が最近作成した2021年の予算資料で、「南北体育交流」に23億3100万ウォン(約2億1055万円)の予算を編成する要求がなされたことが確認された。

「南北間の友好増進に向けた南北体育交流」を目的とし、特に東京オリパラなど国際大会の4種目に、南北が共同で参加する予算として15億3200万ウォン(約1億3838万円)を要求する内容だった。

 韓国と北朝鮮は、2018年の南北首脳会談で東京オリパラに向け、南北統一チームの編成を協議して推進。

 2019年2月、女子バスケットボールと女子フィールドホッケー、柔道混成団体戦、漕艇など4種目で統一チームを編成し、予選に参加する合意がなされたことが確認されている。

 国際オリンピック委員会(IOC)執行委員会は昨年3月、南北統一チームを許可するか検討し、「予選段階から参加する」という条件付で承認した。

 他方、2019年下半期から北朝鮮の韓国政府に対する態度が急変した。

 金正恩の妹で朝鮮労働党第1副部長の金与正(キム・ヨジョン)氏が文大統領の“平和経済”発言を「茹でた牛の頭も笑う行為」と皮肉り、今年3月には日本海に向けて弾道ミサイルを数回発射した。

 また6月には、韓国国民の税金300億ウォン(約27億円)を投じて設置された南北共同事務所を爆破した。

 北朝鮮という国が文在寅大統領には、いまだ平和を希求する対象なのかは知る由もない。

 ただ、他の国にとって、北朝鮮は平和どころか戦争を放棄しない、依然として脅威であり警戒しなければならない対象であることは間違いない。

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