「韓国」の建築・建設は、日本の技術ナシには立ち行かないというこれだけの例

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「南大門」復元後に確認された亀裂、日本だけが頼りだった「百済文化団地」

 韓国国宝第一号の南大門こと崇礼門は2008年、放火により石造の城門を除く大部分が焼け落ちた。復元に際しては、1950年に放火で焼失し、復元された金閣寺を参照した。

 韓国文化財庁は、1950年に李朝時代に建てられた原型の再現に重点を置いた。

作業員は民族衣装を着用して、電動工具は使用せず伝統的な技術で行うと発表したが、韓国には伝統的な彩色の丹青と膠(にかわ)や漆などの接着剤を作る技術がなく、日本製を使用した。

 修復完成から半年後に、丹青の剥がれや瓦のひび、木材の亀裂などが多数確認された。

徐々に木に染み込む伝統顔料は、塗った直後の発色はおとなしい。

価格が天然原料の10分の1ほどの化学顔料を上から塗ったため、天然の膠や顔料は重さに耐えきれなかった。日本から買ったは良いが、その使用法を知らなかったのだ。
 
また、本来予定されていた韓国産の金剛松ではなく価格が100分の1程度の安価なロシア産木材を使っていたことも判明した。

 ロッテが忠清南道扶余郡に17年の歳月をかけて造成した歴史テーマパークの「百済文化団地」は、百済の建築技法が反映されていると言われる日本の寺などを回って可能な限り忠実に再現した。韓国には史料も技術もなく、日本だけが頼りだった。

 1985年に竣工したソウル・汝矣島のランドマークタワー「63ビル」も日本の技術で建てられた。

 韓国の建設技術者はマキタの電動工具を愛用し、また、伝統建築から韓国の建設技術を誇示する建築物まで、日本の技術に依存している。

佐々木和義(ささき・かずよし)
広告プランナー。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、住宅・不動産広告等のプランナー兼コピーライターを務めた。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い駐在員として2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、広告制作会社PLUXの設立に参画し現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

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