自国民を殺害した「北朝鮮」に腰抜け対応 「菅首相」は「文大統領」を信じられるか

国際 韓国・北朝鮮

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普通の人が28時間、泳ぎ続けることは不可能

 一部の韓国メディアは、李氏には借金があり、夫人との離婚の衝撃から亡命した可能性を提起した。

 しかし、これも事実ではなかった。李氏の家族は、韓国軍の発表とこれらメディアの報道に反発し、積極的にインタビューに応じている。

 李氏の兄は、弟が亡命する理由は絶対になく、北朝鮮軍の銃撃で死亡したと主張。

また、夫人とは離婚しておらず、借金も少額で家族が十分に肩代わりできる程度だと述べた。
 
李氏の兄はまた、韓国政府は亡命という荒唐無稽な発表をしたが、家族にこれを確認する連絡はなかったと明らかにした。

 百歩譲って、韓国軍が言うように李氏が亡命する意思があったとしても説明できない事柄がある。

李氏が行方不明になったとされる地点から、北朝鮮までは泳いで行ける距離ではないことだ。

 前述の通り、李氏が行方不明になったと推測される地点はNLLから約10キロ離れており、最も近い北朝鮮領土まで約21キロを泳いで行かなければならないことになる。

韓国軍が把握した北朝鮮軍が李氏を発見した日時は22日午後3時30分頃で、行方不明になった21日午前11時30分から28時間も海上にいたことになる。

 救命胴衣を着用していたとしても、普通の人が28時間、泳ぎ続けることは不可能だ。

海の波と低い水温で辿り着く前に死亡したという主張の方が、信憑性が高い。

李氏の死からわずか3時間後に文大統領は「終戦宣言」を提案

 韓国では、李氏死亡事件の発表に文在寅政権の政治的意図が秘められているという主張が提起されている。

 文在寅大統領は23日午前1時25分ごろ、UN 75周年の高官級会議で「韓半島終戦宣言」を提案した。

 韓国軍は李氏が北朝鮮軍に逮捕された事実を把握し、22日午後6時30分頃、国防長官と大統領府に報告した。李氏は北朝鮮軍によって殺され、同日10時頃、遺体が燃やされた。

 自国民が北朝鮮軍に逮捕され、まだ生きていたにもかかわらず救出できなかった文在寅大統領は、李氏の死亡から約3時間後に北朝鮮との終戦宣言を発表したことになる。

 自国民が無残にも殺害されたことを知りながら、大統領が片思いを続けているのに振り向いてくれない北朝鮮に「平和と終戦宣言」を唱えたのである。

 また、政府の国民に向けた公式発表が24日午前だったことも、事実の公開を遅らせる意図があったという疑義に繋がっている。

 大統領府は「文在寅大統領のUN会議の演説文は事前に作られた」とメディアに釈明した。

しかし、大統領府が李氏の死亡情報の報告を受けた23日、文在寅大統領はツイッターに北朝鮮との和平に言及するツイートを掲載している。

 演説文が事前に作られたかどうかとは関係なく、文在寅大統領の頭には、自国民の死より、自国民を殺した北朝鮮との和平を望む寝言を国民に伝える方を優先したい意図がありそうだという批判が起きているのだ。

 韓国軍はメディアに「北朝鮮が李氏を殺害するとは予想できなかった」と述べ、対応が疎かだったことを遅ればせながら認めた。

 保守野党は文在寅大統領を猛攻撃中だ。

韓国最大野党・国民の力に所属する国会議員は24日、国会に集結して「自国民が北朝鮮から残忍に殺された蛮行を大統領府が知っていたにもかかわらず、大統領が終戦宣言をUN会議で発表するため民間人銃撃事件を隠蔽した。国民を守るという国家の最小限の義務と責任を無視した行為だ」と、北朝鮮の非を訴え、文在寅大統領を糾弾した。

 韓国軍は北朝鮮に李氏の死亡に関する事実確認を要求する文書を23日に送ったが、24日時点でまだ回答はないと明らかにしている。

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