岩隈久志、巨人移籍後1軍登板ゼロで崖っぷち 荒木大輔になれる可能性はあるのか
来季は40歳
巨人の岩隈久志(39)、ついに崖っぷち──。NBPとMLBで屈指のエースとして活躍した右腕の近況は、さっぱりメディアに報じられなくなった。
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何しろ日本で107勝、大リーグで63勝をあげた名投手だ。そんな岩隈の動向が報じられないということ自体、異常事態である。
現状は厳しい。巨人OBに今後について取材すると、かなり悲観的だった。その内容をご紹介する前に、岩隈の現状を確認しておこう。
巨人の公式サイトにある「選手名鑑」で検索すると、個人成績は2019年の2軍で止まっている。
岩隈は近鉄に所属していた04年ごろから、右肩の違和感に悩まされてきた。
11年に渡米、翌年からシアトル・マリナーズの主力投手として活躍するも、17年5月に右肩の炎症が発覚。1軍を離脱する。
9月に右肩の手術を受け、11月にマリナーズとマイナー契約。メジャー復帰を目指すが叶わず、18年に巨人と契約を結んだ。
19年は2軍で2試合に登板。7人の打者と対戦し、被安打、被本塁打、四死球のいずれもゼロ。2人の打者から三振を奪い、防御率は0・00だった。
もちろん全盛期には比ぶべくもない。野球ファンなら、一抹の寂しさを覚えるはずだ。
4月は報知も期待
成績を反映して、19年の契約更改は厳しい内容だった。推定年俸2000万円でサインした。
減額は3000万円に達し、野球協約の制限を超えた。1億円以下は25%までの減額と定められているが、岩隈の場合は何と60%に達した。
岩隈がマリナーズに在籍していた時、例えば17年の年俸は1400万ドル。当時のレートで約14億2800万円と報じられた。
栄枯盛衰はプロ野球選手の宿命だが、年俸の“落差”には改めて驚かされる。
契約更改後の記者会見では「1軍のマウンドで投げること」を目標に挙げたが、9月25日現在、それは実現していない。
今年4月、読売新聞系のスポーツ報知は「巨人・岩隈久志がフリー打撃に登板 精密機械健在 50球でボールは数球」の記事を掲載した。
見出しから、まだ岩隈に期待を持っていることが伺える。だが新型コロナウィルスの影響で、プロ野球は6月の開幕となったものの、岩隈は1軍どころか、2軍のマウンドにさえ立っていない。
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