ゼロからわかる 慰安婦サポーター「尹美香」が決して愛されない理由

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挺対協の活動に異議を唱えたりすれば

 正義連は、初期に彼らと連帯したが、ある時から彼らを排除し、さらに非難して追い出した。自分たちで挺身隊問題を独占したかったのだ。

 それだけではない。彼らはアジア女性基金の金を受け取った慰安婦のお婆さんたちに「自発的娼婦」と悪口を浴びせ、自分たちと立場を異にする彼女らに露骨的な差別と迫害をしてきた。

 しかし、韓国のどのマスコミも、しかも政権までもが正義連のそのような行動に対して異議を提起することはなかった。

 1990年以降、慰安婦問題が韓国社会で大きな関心を得るようになり、挺対協は権力化した。

 特に尹美香(ユン・ミヒャン)が代表になった2006年以降は、挺隊協を中心とする少数の関係者の考えが慰安婦問題の方向性を決定付け、日韓関係を牛耳った。

 挺対協の活動に異議を唱えたりすれば、学者は学問の場ではなく法廷で「民族に対する謝罪」をさせられるほど、彼らは権力化した。

 挺対協は長年、自分たちだけが正義だという正義の過剰や道徳的優越に陶酔し、自分たちだけの不可侵聖域を作ってきた。

 そして、巨額の国民基金と国家の支援金を従軍慰安婦支援活動以外の場所に私的に流用してきた。

 これに対して検察は9月14日、正義連の会計不正疑惑を捜査してから4ヵ月ぶりに、正義連元理事長の尹美香・ともに民主党議員を起訴し、裁判にかけた。

 正義連の金約1億ウォン(1ウォン=0・09円)を個人的に使用し、3億ウォン以上の補助金を不正に受け取った容疑をはじめ、検察は計6つの容疑で尹美香議員を起訴した。

 尹美香の容疑は、今後の裁判を通じて裁かれ、もし容疑が事実と認められれば、罪の代価を払わなければならない。

従軍慰安婦被害者を利用し、歴史を捏造あるいは歪曲し

 しかし、私が許せない尹美香の最大の罪は、公金横領でも背任行為でもない。

 尹美香は自分の金銭的利益と政治的野望のため、従軍慰安婦被害者を利用し、歴史を捏造あるいは歪曲して日韓関係を破綻に導いたのだ。

 そして従軍慰安婦問題を女性の人権の問題がなく民の受難として”過大包装”し、韓国人の日本に対する憎悪と敵愾心を助長して拡大させた罪も決して軽くはない。

 私は尹美香に法的責任を問うこと以上に道義的責任をも問うべきだと思う。

 尹美香個人の利益のために、あまりにも多くの日韓の善良な市民が、精神的・物質的被害を受けなければならなかった。私はそれを許すことはできない。

李東原(イ・ドンウォン)
日韓関係史が専門の評論家

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月23日掲載

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