157キロを「清原」に打たれて…「伊良部秀輝」が投球を変えた舞台裏(小林信也)

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 伊良部秀輝が野球ファンにその名を知らしめたのはロッテ入団2年目(1989年)6月、西武・清原和博相手に当時日本人最速の156キロを投げた時だ。その時の《戦慄》を伊良部が私に話してくれたことがある。

「肩がスッ飛んでいきそうな感覚があったんです。投げたあと、ちゃんと肩がついているか、思わず自分の腕を探したくなるような。それからですわ、真剣にフォームや肩のメカニズムを考え始めたのは」

 さらにこう続けた。

「高校のころから、基本をまともに信用していなかったんです。...

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