新「国民民主党」結党大会は超ハイテンション 1番ノリが良かった人と悪かった人は

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 列島が新政権発足で沸き立つなか、ひっそりと産声をあげた新党がある。野党合流を拒否したメンバーらで再結成した新「国民民主党」だ。その数わずか15人。だが、都内で開催された結党大会をのぞいてみると、異様なハイテンションで……。

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 菅義偉新総理大臣が誕生した前日の15日、野党二党が結党大会を開いたが、規模は会場からしても雲泥の差であった。

 150人が参加する大所帯となった合流新党「立憲民主党」は、東京・芝公園の「ザ・プリンスパークタワー」の大宴会場。一方、15人参加の国民民主党は、丸の内のこぢんまりとした貸会議室である。

 政治部記者が振り返る。

「記者の数も差が歴然としていました。立憲には100人以上の記者、カメラマンが駆けつけたのに対し、国民は30人足らず。参加しやすいよう、国民は立憲の大会が終わった後のスタートにしたのですが、ネット中継で済ませ、現場に行かなかった記者もいました。どちらかというとフリーやネットメディアの記者が目立ちました」

 きっとお通夜のような雰囲気に違いない。国民民主党の会場に向かう記者はそう予想していたというが、いざ行ってみるとまったく逆で、

「呆れるくらい明るいんです。一番はしゃいでいたのは、新代表に選ばれた玉木雄一郎さん。あいさつで『我が党は日本の公党のなかでもっとも女性比率が高い。我が党から生まれる政策が、どのような爆発的変化を起こすのか、私自身本当に楽しみです』とか意味不明なことを言っていた。それを受けて、司会を担当していた山尾志桜里さんも、『爆発寸前の少数精鋭の明るく前向きな政策集団として、今日船出できました!』って叫んでね。で、そのたび、15人がワーって拍手するんですよ。いったい何を爆発させるのやら……」(同)

 さらに、場を白けさせたのは記念撮影だったという。

「奥から、のっそのっそと、いまにも倒れそうなバカでかい黄色い着ぐるみが入ってきまして。旧国民民主党時代から使っている『こくみんうさぎ』っていう、まったくかわいくないマスコットです」(同)

前原議員だけが作り笑いをしていた

 そして、そのうさぎくんとやらを囲んで、

「15人でガッツポーズを決めたり、手のひらを耳に当てるポーズを取ったり、キャッキャッ騒いでいるんですよ。唯一、ノリが悪かったのは前原誠司さん。一人だけ、端で作り笑みを浮かべて恥ずかしそうにしていました。民主党政権では中枢にいた人ですからね。それが、今やたった15人の政党になってしまったわけですから、目の前の現実が受け入れられなかったのかもしれません」(同)

 クライマックスは、伊藤孝恵参院議員の締めの挨拶だった。

「今日はどんなに沈んだ顔で私たちが結党大会をやっているかと思って取材に来たかもしれない皆さん! こんなに明るい雰囲気でやらせていただいております。どうかこれをちゃんと記事にしてください!」

 記者が呆れて言う。

「まあ一応は記事にしましたけどね。小さく、ちゃちゃっと。旧立憲民主の左派勢力と縁を切れてせいせいしたのか、開き直っているんだかよくわかりませんでしたが、とにかくすごい結党大会でした」

 解散も近いと噂されているが、爆発どころかこれ以上小さくなりませんように。

週刊新潮WEB取材班

2020年9月19日掲載

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