今や巨人は“三本柱”と“期待の山瀬”で捕手王国 復帰「小林誠司」の扱い方は?
9人の捕手
この2人が先発を分け合っているのは、実績などを考えれば納得はできる。しかしながら、17年に大阪ガスからドラフト2位で入団した、まだ経験が浅いと言っていい岸田も3試合で先発出場を果たしたのだ。これは注目に値する。
二番手捕手でも“長幼の序”は無視された。最多は最も若い岸田の21試合だが、大城も13試合、ベテランの炭谷でさえ7試合といった具合だ。
こうなると原辰徳監督(62)は意識的に3人を“ローテーション”のように起用していると考えていいだろう。
たとえ小林がケガで登録を抹消されなかったとしても、小林・炭谷・大城の3人で回したのではないだろうか。
そもそも巨人の公式サイトを見ると、選手名鑑で捕手として表示されるのは何と9人。12球団で屈指の“捕手王国”と言っていいだろう。全員を表にまとめてみたので、ご覧いただきたい。まずは1軍の選手からだ。
大城と岸田がバッティングを得意とし、炭谷と小林が打撃を苦手にしているという対比も、表の数字から明確に浮かび上がる。
原監督の狙いは的中
プロ野球解説者の江本孟紀氏(73)は大城を「打撃はキャッチャーのなかではナンバー1」と太鼓判を押している(ベースボールキング4月2日「江本氏が挙げた巨人・大城の問題点とは…」)。
次は1軍を狙う若手の捕手をご覧いただこう。
人数が多ければいいというものではない。だが巨人の場合は、9人による激しい“正捕手争い”がレベルアップにもつながっているという。
1998年から2005年まで巨人、2006年から14年まで中日で捕手としてプレーした経験を持つプロ野球評論家の小田幸平氏(43)に、巨人の捕手について訊いた。
「今の巨人が12球団でナンバー1の捕手王国であるのは間違いないと思います。そして今年の巨人が強いのも、原監督による捕手の起用法が当たったからだと考えています」
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