今や巨人は“三本柱”と“期待の山瀬”で捕手王国 復帰「小林誠司」の扱い方は?

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大城・炭谷・岸田

 プロ野球では、なぜか“3人組”がファンの注目を集めるケースが少なくない。例えば投手の「3本柱」と聞いて、誰を思い出すかで世代が分かるというものだ。

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 80年代の巨人なら、江川卓(65)、西本聖(64)、定岡正二(63)。90年代なら槙原寛己(57)、斎藤雅樹(55)、桑田真澄(52)という面々が浮かぶだろう。

 80年代後半から90年代前半の西武なら、郭泰源(58)、工藤公康(57)、渡辺久信(55)。打線も3番・秋山幸二(58)、4番・清原和博(53)、5番・オレステス・デストラーデ(58)は当時のファンを熱狂させたといって過言ではない。

 阪神ならJFKだろうか。Jのジェフ・ウィリアムス(48)、Fの藤川球児(40)、Kの久保田智之(39)は抑えの三本柱として2000年代のプロ野球を席巻した。

 もちろん打線なら1985年の「バックスクリーン3連発」のクリーンナップ、3番・ランディ・バース(66)、4番・掛布雅之(65)、5番・岡田彰布(62)に触れないわけにはいかない。

 俊足3人組という組み合わせもあった。85年、横浜大洋(現:DeNA)の1番・高木豊(61)、2番・加藤博一(1951~2008)、3番・屋敷要(61)は、3人で合計148盗塁を達成している。

 様々な3人組がプロ野球ファンを楽しませてきたわけだが、今年の巨人のように捕手の3人組が日替わりで登場するというケースは、日本プロ野球史上でも相当に珍しいのではないだろうか。

小林のケガ

 そもそも6月19日、開幕戦となった阪神戦を振り返ってみると、もうこの時点で“捕手リレー”が行われていたことに気付く。

 巨人は開幕投手として菅野智之(30)がマウンドに上がり、その女房役は小林誠司(31)が務めた。2人は3年連続5度目の開幕戦先発バッテリーとなった。

 しかし8回表、小林はベンチに下がり、炭谷銀仁朗(33)がマスクを被った。翌20日の第2戦は炭谷がスライドするかのように捕手として先発したが、やはり8回裏になると代打で大城卓三(27)が登場、試合終了まで捕手として出場した。

 21日に大きなアクシデントが起きる。小林が5回の打席で左腕に死球を受けたのだ。2日後に左尺骨の骨折を球団が発表し、出場選手登録抹消。代わって岸田行倫(23)が1軍に昇格した。

 この後、大城、炭谷、そして岸田の3人が入れ替わり立ち替わりマスクを被った。おまけにスタメンの捕手が“日替わり”で発表されただけでなく、3人の途中出場も頻繁にあるという、あまり例のない捕手の起用法が始まったのだ。

 9月13日現在、先発した数を数えてみると、最多は大城で44試合。2位が炭谷で27試合となっている。

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