伊勢谷友介の“心の闇” 「社会貢献」と「DV」「大麻」の関係を精神科医が分析
9月8日、俳優の伊勢谷友介(44)が大麻取締法違反の疑いで現行犯逮捕された。東京・目黒区の自宅には乾燥大麻が20・3グラム(40回分)保管され、常習していたと見られる。もともと彼は、ボランティアをはじめとする社会貢献活動を積極的に行っていることで知られる。その一方で、交際している女性へのDVが取り沙汰されていた。そして今回の逮捕劇である。善と悪の顔を持つ男の心の闇とは――。
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東京・世田谷区出身の伊勢谷は、父親が53歳の時に生まれた子だ。先日亡くなったデザイナーの山本寛斎さんは異母兄にあたるそうだが、父親は別居。母親に育てられたという。母親は教育熱心だったこともあり、現役で東京藝術大学に入学している。
1999年、映画『ワンダフルライフ』で芸能界デビュー。2009年にNHKの『白洲次郎』でテレビドラマに初出演した。10年のNHK大河『龍馬伝』で高杉晋作役に抜擢されるなど、極めて順調な俳優人生を送っていた。
そのかたわら、2009年に「リバースプロジェクト」という会社を設立。社会貢献を軸に、環境に優しい減農薬・無農薬のコメを作る「食」のプロジェクトなどを手がけた。
2011年の東日本大震災では、自ら被災地に出かけ、3カ月に渡って3トンの義援米を福島県に提供、150トン以上の支援物資を被災地に届けた。また、オンライン寄付のサイトで支援金を集め、それを復興支援の団体に送っている。
さらに、同年12月には、震災のため卒業式ができなかった福島の飯舘村の幼稚園や小学校120人の子どものために、川俣町公民館で卒業式を開いた。伊勢谷はこの時、トナカイの姿で登場し、子どもたちと一緒に「赤鼻のトナカイ」を歌った。
昨年4月には、伊勢谷が発起人の高校「Loohcs」を開校した。同校は、AIを駆使し、日本だけでなくミャンマー、インド、モンゴルでも学べ、難関大学に不合格の時は授業料を返金するという特徴がある。
“深い闇”
だが、この男には、普段の行いからは予想もつかない別の顔もある。伊勢谷の女性遍歴は派手で、これまで名前が挙がったのは広末涼子、長澤まさみ、森星……。その他、何人ものモデルとも交際していた。問題は、交際女性に対して、度々暴力をふるっていたことだ。大麻は20年前から常用していたと報道されているが、交際女性から大麻をやめてと言われると、ボコボコにしたという。
また彼はミリタリーグッズが好きで、交際女性を的にして、エアガンを乱射したこともあったという。そのため女性が別れを切り出すと、今度は泣いて謝罪し、結婚を匂わせる始末だったとか。
表の顔からは想像できない行状だが、
「彼の心には、“深い闇”がありますね」
と分析するのは、精神科医の片田珠美氏である。
「交際女性に暴力をふるうのは、自分自身の衝動や感情をうまくコントロールできないからです。怒りや攻撃衝動をコントロールできないで、すぐに爆発させてしまうような人は、間欠爆発症という一種の病気です」
そんな伊勢谷が、なぜ社会貢献をするのか。
「彼はすごく賢いし、才能もありますから、自分自身の病的な部分に薄々気づいていたはずです。それを補うために善行を行う、という心理的メカニズムです。贖罪の意味合いもあるかもしれませんね。ジキルとハイドのように、二重人格というわけではありません」(同)
この贖罪行為は、一般の人にも起こるという。
「夫が不倫した後、妻や子どもたちのために寿司やケーキを買って帰るのと同じ心理です。ただ、伊勢谷さんの場合は闇が深いので、社会貢献活動もより大きなものになります。東日本大震災の被災地に出かけて、長期間ボランティアを行ったのはそのためです」(同)
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