「国民民主」が解党直前に山分けしたカネ 金欠「立憲民主」からは怨嗟の声が…

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 自民党の総裁選挙の陰にすっかり隠れてしまった、立憲民主党と国民民主党が合流してできた新党の代表選。

 立民の枝野幸男代表(56)に国民民主の泉健太衆院議員(46)が戦いを挑む構図となったが、今月10日の投開票日を迎える前から聞こえてきたのは“終わりの始まり”というため息交じりの愚痴ばかりだった。

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「泉氏の出馬に当たり、国民の小沢一郎氏は“無投票で枝野氏を選出するべき”と苦言を呈した。これには、“自民の総裁選が密室政治だと批判される中で、同じことをやってどうする”と批判が噴出しました」(野党担当記者)

 しかし、そんな声も古老の耳には届かなかった。

 7日の告示後には、有志による“枝野幸男を励ます会”が執り行われたのだが、

「並み居る立民議員らに交じって国民からは小沢氏と子飼いの森裕子衆院議員のみが参加。そこまで枝野にすり寄りたいのかと、みんな呆れかえっていましたよ」

 一方、枝野氏の方は、小沢氏を頼るばかりではなかった。

 立民関係者によれば、

「実は、8月の初旬、立民の都道府県連に300万円、衆院議員や選挙区支部長らに200万円、参院議員に100万円が、活動費名目で党本部から振り込まれたのです。時期が時期だけに、枝野氏の求心力を維持するためかと訝る声もあった」

 しかし、この“活動費”が、後々遺恨を生むことに。

「代表選の直前に、分党前の国民民主が突然、衆参両議員に1000万円をばら撒いたのです。合流まであと1週間余りというところで、両党の議員には、数百万円の格差が生まれてしまった」

 立民の方が少なかったのは、何も枝野氏がケチだったからではない。

「あの党は恒常的な金欠。昨夏の参院選で作った借金もまだ返せておらず、政党交付金の各議員へ支給も減らされていたほど。むしろ枝野氏が当てにしていたのは、50億円ともいわれる、国民民主が民進党から引き継いだ資産の残り。国民民主の勝手な“山分け”に立民の議員からは怨嗟の声が上がっていました」

 想定外はカネの問題以外にも。

「電力総連など6産別の組織内議員9名は新党合流に不参加。貴重な労組票も股裂きになってしまった」

 後悔先に立たず。

週刊新潮WEB取材班

2020年9月14日掲載

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