早くも指摘される「菅義偉首相」の弱点 このままでは短期政権になると言われるワケ
“立候補者”は落第
更に菅氏のリーダーシップも疑問視されているという。
「菅グループは派閥ではなく、従って菅さんは“派閥の領袖”ではありません。集めた金を、配下の議員へ定期的に渡しているわけではないのです。派閥のトップであれば、一応はリーダーシップの持ち主だと認められます。しかし、菅さんはこれまで『総理の座など考えていない』と発言したこともあって、求心力やリーダーシップについて評価されたことすらありません。ですから同時に、グループの中で『あの人こそ菅さんの右腕だよ』と認められた議員もいないのです」
菅氏の参謀として名乗りを挙げた議員なら存在した。しかし、とてもではないが、その任には堪えられないという。
「公職選挙法で起訴され、公判が続いている河井克行容疑者(57)と、菅原一秀・元経産大臣(58)が意欲を見せていたのは、永田町では有名な話です。しかし、お二人は菅さんの側近として活躍してきたわけではありません。正直言って、官僚や党内をまとめるだけの人望がないのです」(同)
河井・菅原組よりは適性の高い候補者の名前も出ているというが、“帯に短し襷に長し”という顔ぶれだという。
舌禍事件の懸念
前出の政治担当記者が言う。
「官房長官では、河野太郎・防衛相(57)と小泉進次郎・環境相(39)の名も挙がっています。菅さんは18年に都内で講演した際、『若い世代で注目する政治家』として2人の名を明かして話題になりました。菅さんを含めた3人とも神奈川県内が選挙区で、距離の近さが関係の深さを生んだのかもしれません」
だが、2人ともダメなのだ。まず河野防衛相に対する評価からご紹介しよう。
「河野さんが外相だった19年7月、徴用工の訴訟問題で韓国大使を呼び出し、『無礼だ』と批判しました。これに韓国メディアは一斉に反発したのですが、日本の一部メディアも『無礼という言葉を使う必要はなかった』と安倍首相や菅官房長官が疑問視したと報じたのです。メディアの前でああいう態度を示すようでは、危なくて仕方ありませんね。いつか舌禍事件を起こすんじゃないでしょうか」(同)
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