“文大統領には諦めだけ”韓国の日本人自営業者が語る「コロナ対策の不毛」

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「反文大統領5万人デモ」から感染再拡大

 8月15日、光化門での「反文大統領5万人デモ」から感染再拡大が始まり、新たな感染対策を講じた韓国政府。行き当たりばったりの政策に、昨年から続く反日不買でダメージを受けていた中小の飲食店は悲鳴を上げている。韓国の日本人自営業者たちにインタビューした。

 韓国企画財政部は9月11日、経済動向報告書を発表。その中で、最近の韓国経済について「一部内需指標の改善傾向がやや停滞するなか、輸出・生産の不振緩和の流れが続いたが、新型コロナウイルス感染の再拡大と(防疫措置である)『ソーシャル・ディスタンスの確保』強化が影響し、実体経済の不確実性が拡大した」との見方を示した。

 要するに、持ち直しかけた経済にコロナ対策に絡む自粛が冷や水を浴びせている恰好なのだ。

 防疫当局は8月15日以降、再拡散を見せているコロナウイルス感染症の防疫のため、「ソーシャル・ディスタンスを置く2.5段階」(以下2.5段階)を施行した。

韓国ではコロナ対策の基準について、3つの段階に設定している。

第1段階は、通常の医療システム対応可能なレベル、第2段階はそれを超え、地域社会に流行が持続的に拡散しているレベル、そして第3段階は1日の確定患者数が前日の2倍に増加する場合が1週間以内に2回以上発生するなど、拡散速度が急激な場合に該当する。

8月15日、光化門での「反文大統領5万人デモ」から感染再拡大が始まり、2と3の間の「2.5段階」とし対策を打ち出したのである。

 当初の対策期間は、8月30日から9月6日までの8日間の予定だったが、さらに1週間引き伸ばされた。

 内容は飲食店のすべての営業を21時までとし、入店時には体温測定、身元確認記入を義務付け、感染が発生した場合には徹底的にその後の足取りを辿れるようにしている。

 その他、カフェの場合はチェーン店のみテイクアウトで営業、店内の飲食は禁止。しかし、個人経営のカフェは21時までの通常営業が許されており、辻褄が合わないという指摘もないわけではない。

 飲食店やそれに関係する業態は、昨年8月の文大統領による反日不買で売り上げに大打撃を受けている。

それに追い打ちをかけているのがコロナ禍であり、渋面ばかりの日本人自営業者たちの声を拾ってみた。

・江南駅近くで約45坪の居酒屋を営むAさん

「今回の対策による影響は大きく、コロナ発生当時より売り上げが落ちました」
 
「平日の昼夜で1日800万ウォンはあった売り上げが、21時までの営業になって1日100万ウォン前後に」

「近所の親しいお店は人件費もまかなえないと2週間に亘って店を閉めています」

「普段は日本人客を始め外国人のお客(駐在員)も多かったのですが、5人以上の会食が規制されたり会社自体が会食を禁止したり場合も多く本当に大変です」

「今の時期、オーナーがみんな口を揃えて言うのは“従業員、アルバイトに申し訳ない”というもの」

「政府に関して言いたいのは、対策を講じるのは仕方ないにしても、行き当たりばったりはやめてほしいということです」

・江南駅近くで65坪のサムギョプサル店を韓国人と共同経営するBさん。

「今年の2月以降、ひどいですね。政府は我々を助ける気なんて全くないような対策です」

「日本ならコロナ被害があった場合、無担保、無保証で国からの貸付が受けられるとも聞いてます。我々は政府の勝手な対策のおかげで家賃も払えない状況に追い込まれようとしています」

「また貸付、補助金、助成金も後手に回り蓋を開けると複雑すぎて手続きのために店を閉めざるえない状況もあると聞きます」

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