巨人ドラフト「佐藤輝明」指名はブラフか FAで大物投手獲得の噂も

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「1位は野手の即戦力」

 8月28日、編成会議後に巨人の大塚淳弘副代表が明かした、このドラフト戦略が揣摩臆測を呼んでいる。

「指名候補を公言すると、他球団が敬遠してくれるのに、なぜ名前をはっきり言わないのでしょうか」

 と大手紙デスクが語る。

「候補が複数いるわけでもなさそう。“外野手”“パワーヒッター”とヒントが出たから、意中の人は近畿大の佐藤輝明外野手(21)に決まりなのですが……」

 事実、翌朝、“機関紙”であるスポーツ報知は巨人の1位指名候補として佐藤の大特集を組んだ。身長186センチと体格に恵まれた佐藤は、広角に長打を放つスラッガー。近大の先輩である糸井嘉男(阪神)になぞらえられたり、柳田悠岐(ソフトバンク)に擬せられたりする逸材だ。が、

「もし、“1位は佐藤君”と公言しておいて、実際に指名しなかったら、“選手の気持ちをもてあそんだ”と批判されますよね。本当は指名しないから名前を出せなかった、つまり今回の発表はブラフではないか」

 そもそも今の巨人の外野陣は、丸、ウィーラー、パーラ、亀井、松原などコマは揃っているではないか。

 そう、ブラフでないなら、別の疑問が沸きあがる。

 外野手以外のポジション、とりわけ投手を優先して指名すべきではないのか。

「今の巨人の戦力を見れば、誰が見ても野手より投手のコマが足りないことは明らかですからね。開幕9連勝と絶好調の菅野智之(30)も、来季メジャー挑戦の可能性が高いわけですし」

 コマ不足が明らかな投手陣を、ドラフトでは補強しない。ということは……。

「FAで何らかの目途が立っているということかもしれない。今オフのFA市場には、中日・大野雄大(31)やヤクルト・小川泰弘(30)、西武・増田達至(32)ら注目投手が目白押し。“そのうちの誰かと密約が交わされているのかも”なんて声も囁かれています」

 裏の裏のさらに裏を読む情報戦。勝つのは誰か。

週刊新潮 2020年9月10日号掲載

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