“量産型”刑事ドラマの3倍濃くて深い「MIU404」 社会への揶揄とエンタメが両立する良作!
深煎りのコーヒー豆が好きだ。色も、挽いたときの香りも濃いヤツ。酸味と苦みのバランスとか、繊細なことは正直よくわかっていない。美味しいと感じるのはとにかく深くて濃いヤツ。
今夏のドラマで、最も深煎り感が高いのは「MIU404」だった。一瞬、手垢のついた刑事バディモノに見えたが、想像を超える濃厚さに毎回驚いた。何が濃厚って、加害者あるいは犯人が犯行に至るまでの経緯や背景がとにかく濃い。説明文ではなく、端的なセリフで見せる感情のしこり、手の込んだ異種の勧善懲悪。...