今夜は特別編、「私の家政夫ナギサさん」への共感ポイントとは?

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

医者を悪者扱いにはしなかったところも

 沢村一樹主演の「DOCTORS」(テレ朝)に出てきた滝沢沙織が、まさに私の中のMissMR。病院の機密や医者の個人情報を調べあげてはリーク、もちろん見返りは要求する美人敏腕MRだったっけ。

 でも、私が見た世界は20年以上前の話。製薬会社も医者もコンプライアンスも、そして時代も変わっただろうから……。
 
 劇中では医者を悪者扱いにはしなかったところも、観る者の心を穏やかにしたのかもしれない。

 わかりやすい敵やヒールを作って復讐するとかではなく、製薬会社も医者も真摯に職を全うしているという展開。性善説&平和主義で牧歌的なお仕事ドラマは、たぶん女性たちの今の心情にフィットしたんだろうな。

 ただ、メイが病院を出入り禁止になったというエピソードにはリアリティがあった。

 商談ではなく、あくまで雑談の中で最先端医療の話をしたら、その情報を知らない医者から「生意気だ」ととらえられ、出禁をくらったという。

 わー、さもありなん! この話が入るだけで、一段とリアリティが増す。MRという仕事の難しさがじわっと伝わる。そこはすごくよかったと思う。

 ふたつめは、「家事を女性に押し付けない男」の登場である。瀬戸康史演じる田所さんだ。外資系製薬会社のMRで、メイの会社の商売敵でもある。

 ライバルだが、人格者でイケメンで相談にも乗ってくれるわ、相手の速度や温度を慮りながらも直球で愛の告白をしてくれるわで、私はてっきり多部&瀬戸のナイスカップル(死語?)成立を期待しちゃったよ。

次ページ:「ふたりで一生懸命働いて、苦手な家事はプロに任せればいい」

前へ 1 2 3 次へ

[2/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。