「農業アイドル自殺訴訟」で場外乱闘 タレント弁護士がちらつかせた“月9出演”話
月9とは「エキストラ出演」の話だった
やがて、話はあるイベントの話題に。萌景さんの一周忌に合わせた追悼イベントを1ヶ月後に控えていたのだ。「準備はできているか」と問う弁護団の他の弁護士に対して、「はい」と答える橋川さん。
そして録音データの終盤で、再び「月9」が出てくるのだ。
佐藤「取りあえず月9は進めていくのは、どうなの? 」
橋川「月9ですね」
佐藤「うん。出演は結構今、具体的に進めちゃってるんで、それはやる気持ちあるのかな」
橋川「いつぐらいですか」
佐藤「まだ決まってない」
具体的に進んでいると言いながら、まだ時期も決まっていないと、矛盾したことを言う佐藤弁護士。
橋川「月9のやつは、でも、すごい興味あります」
佐藤「興味ある?」
橋川「エキストラの」
佐藤「じゃあ、進めても大丈夫? 」
橋川「ですかね?」
「月9」という“夢舞台”で盛り上がる二人。彼らの言う「月9」とは、どうやらエキストラという端役のようなのだが……。だが、佐藤氏は鼻息を荒くして続ける。
佐藤「僕は多分現場監修のために行くと思います、そのときは。機会があったら演者を紹介できるようにしておきますので」
橋川「私もそこでチャンスをつかみに行くか、行かないかをしっかり…… 」
佐藤「決めて。行くからにはチャンスをつかんでほしい」
橋川「ですね。もったいないですよね」
佐藤「その場でXさん含めて、名刺交換みんなしてもらって、プロデューサーと、僕が懇意にしている事務所の代表で、あと橋川さんです、今後もよろしくお願いしますと言えれば、それはつながったらでかいんで。時間ですかね。大丈夫ですか」
“月9の夢”を語り終えた彼らは和やかな雰囲気なまま話し合いを終え、音声データは終わる。しかし、橋川さんが陳述書にサインすることはなかった。そして、この2ヶ月後、橋川さんは佐藤弁護士らが取った“ある行動”を知り、激怒することになるのだ。
橋川さんに承諾のないまま無断で法廷に提出された「聴取報告書」
橋川さんが振り返る。
「断ったはずの陳述書の文章がそのまま、私に何の断りもなく法廷に提出されていたんです。彼らは陳述書の文章を『聴取報告書』とタイトルを変えて、私のサインなしで、弁護士作成文書として提出したのです。私が実名で語っている形式のもので、文章そのものは陳述書と変わらないものです」
にわかに信じがたい話だが、
「弁護士さんだから信用してお話ししていたのに、頭が真っ白になりました。すでにお話ししましたが、社長から会って話をしろと命じられて仕方なく会っただけで、事実を前提としてお話しした内容ではないのです。しかも、よく読んでみると話したつもりのない内容まで書かれていて……」(同)
そして、遺族弁護団のこの身勝手な行動によって、関わりたくなかった裁判に否応無く関わらざるを得なくなってしまったというのだ。
「言ったつもりのないことが法廷に出されてしまったのだから、訂正しなければなりません。もはや佐藤弁護士のことなんて信用できません。どうしたら良いのか分からなくなり、みんなで話し合って、前事務所の社長にも相談して、被告側弁護士に話を聞いてもらうことにしました。そして、言ってもないことを勝手に法廷に出されてしまった経緯を陳述書にまとめてもらい、今度は堂々と法廷に提出してもらったのです」(同)
[3/4ページ]