マスク転売解禁から一週間、50枚4000円“バブル”に沸いた新宿・新大久保の今
「一日で一個も売れない」
転売解禁からちょうど一週間後の9月5日、新大久保を訪れました。
私は4月以降に何度か新大久保を視察に訪れ、その都度記事にしています。街にはすっかり活気が戻ってきていたように感じました。
4月17日に訪れた際、新大久保の韓流ショップなどの店頭で売られていたマスクの価格は、50枚で4000円ほど(税込み、以下同)でした。韓流エリアから離れた通称「イスラム横丁」ではこれよりは安く、50枚3500円というものも。つづいて、5月7日の訪問時点で、50枚入りは2500円へと値下がりしていました。6月に入るとさらに安くなって、1400円ほどに。モノによっては900円というのもありました。
そこからさらに3カ月が経った現在ですが、結論から言うと、イスラム横丁の商店では「50枚500円」でマスクが売られており、これが最安値でした。一枚あたり10円ですから、やはりコロナ前の価格に戻ったと言えるでしょう(繰り返しになりますが、品質はまた別の話です)。
外国人の店員さんに話を聞くと、
「一人で5パックも10パックも買っていくお客さんもいるけれど、一個も売れない日もある」
とのこと。おそらく、在庫処分セール価格なのでしょう。大通り(大久保通り)から一本入らなければならないこともあるためか、イスラム横丁はやはり安かったです。
一方、通りに面した韓流ショップの店先にも、お洒落な柄のウレタンマスクや布マスクと一緒になって、不織布のマスクが売られていました。だいたい50枚で800円~1000円の価格帯で、イスラム横丁よりは高め。とはいえ、一時のバブル価格を知っている身からすると、十分安いです。こちらも在庫をさばきたいということなのでしょう。50枚の箱単位だと売れないと踏んだのか、10枚で200円の小分けに詰めなおしたと思しき商品も……(袋の止め方がやや雑でした)。
余談ながら、周辺の店にマスクが豊富にあることも影響してか、ドラッグストアでは「ユニ・チャーム」のマスクも在庫がありました。7枚418円の「超快適マスク」です。またセブン-イレブンでは、プライベートブランド商品の「耳が痛くなりにくい やわらかマスク」を、コロナ禍以降で初めて発見しました。こちらは40枚816円です。クオリティの不確かなマスクを購入するのであれば、すこし高くても、こうした品質の確かな日本開発のマスクを買おうという需要はあるでしょうね。また、今後に備え、国産品のさらなる増産と、中国生産に頼らないチャイナプラスワンも大事になります。
いずれにせよ、街にこれだけマスクが豊富にあり、洗える布マスクを使う人も増えた事を考えると、今後は「転売」を試みても上手くはいかないでしょう。この落ち着いたマスク価格が続き、いずれはコロナ禍も収束することを願っています。
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