「文政権」の頭痛のタネ…中国車に敗北「韓国GM」、それでも労組はストへ

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今後は中国車OEMに切り替わる可能性も

 2002年からGMと合弁を始めた上汽通用五菱汽車(上海汽車グループ)は主に小型商用車を生産し、中国国内はもちろんアセアンや南米、中東にも輸出している企業である。

商用車ブランドの五菱、乗用車ブランドの宝駿などの自社ブランドを展開するほか、近年では商用車などをシボレーへのOEM供給している。

特に2019年にデビューした2世代シボレー・キャプティバは宝駿530のOEMモデルであり、中国車がアメリカブランドにSUVのOEM供給を始めたと大きな注目を集めた。

つまり、韓国車が中国車に切り替わったのである。このように中国車メーカーも確実に実力をつけてきており、世界にどんどん進出してきている。

 米中関係などの憂慮すべき不確定要素もあるが、韓国での労使交渉で何度も大やけどをした外資企業にはむしろ、中国の安定した労使関係が魅力的に見えるかもしれない。

 実際に韓国GM労働組合が2019年秋にストを行った際、米国GMの役員クラスからは、「韓国GMの労働組合がストを継続すれば韓国で生産する量の一部を他国の工場に移転することができる」との発言が飛び出していることを忘れてはならないだろう。

 韓国の労働争議がGMの世界戦略にどのような影響を与えるのか、今後も要注目である。

おさぴょん
会社員として働く傍ら、2002年より韓国の雑誌でライターとして活動中。主に韓国、台湾、タイなどの自動車産業やエンタメについての記事を配信している。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月6日掲載

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