安倍と麻生の石破茂への“ふか~い恨み” 政策より“好き嫌い”で決まる自民党総裁選

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 9月14日に行われる自民党総裁選は、すでに議員票の7割を固めた菅義偉官房長官が勝利すると見られている。だが、そもそもマスコミ各社の世論調査で、「次期首相に相応しい政治家」としてトップで名前が挙がるのは石破茂元幹事長だった。にもかかわらず、自民党国会議員から石破待望論が出なかった。なぜか。最も大きな理由は、安倍晋三首相と麻生太郎財務相は、石破氏が大嫌い。「石破だけは総理・総裁にさせない」ことで一致していることが、党内でも知られていたからだ。そこには、石破氏に対する“共通の恨み”があるそうだが……。

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 政治ジャーナリストの田崎史郎氏は、二人が石破氏を嫌う理由について、出演したテレビ番組で次のように語っている。「安倍さんも麻生さんも石破さんが嫌いなんです。石破さんは、お二人が総理だった時、退陣するよう迫った。あの時のことを、俺の足を引っ張りやがった……と今も恨んでいるんです」。ならば、石破氏の言動を検証してみよう。

第1次安倍政権は、2007年7月29日の参院選挙で惨敗。これを機に“安倍おろし”が始まった。参院選の2カ月前に松岡利勝農水相が議員宿舎で自殺。後任の赤城徳彦農水相には事務所費問題が発生した。7月3日には、久間章生防衛相の原爆投下「しょうがない」発言で辞任したことなどが響き、参院選では37議席と惨敗。小沢一郎率いる民主党に大きく議席を奪われた。

 にもかかわらず、続投を表明した安倍首相に対して、自民党の派閥領袖からは安倍首相を支持する声が相次いだものの、責任を追及する声も出た。その急先鋒が石破氏だった。

 7月30日付の読売新聞には、こんな記述がある。

《石破茂・元防衛長官(津島派)も「安倍首相は辞めるべきだ。そうでないと、自民党が終わってしまう」と述べ、首相退陣を求める考えを示した。》

 7月31日付の朝日新聞でも、

《石破茂元防衛庁長官も「総理は『私か、小沢代表の選択だ』と何度も訴えた。これを有権者にどう説明するのか。挙党一致は答えにならない」と首相の退陣を促した。》

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