命を燃え尽くした「三菱自動車」益子前会長が徹した「やるべきこと」
三菱自動車工業前会長の益子修(ますこ・おさむ)氏が8月27日、心不全のため亡くなった。71歳だった。
20日前に健康上の理由で会長職と取締役を退任したばかり。燃え尽きるまで三菱自存続のために奔走したが、世界で初めて電気自動車(EV)を市販したにもかかわらず、同社は電気自動車で世界を席巻した「テスラ」にはなれなかった。
目的は「時間を稼ぐこと」
益子氏が代表権のある常務取締役として三菱商事から送り込まれた2004年、三菱自は全くもってひどい状態にあった。...